天冥の標VIII ジャイアント・アーク PART2 (ハヤカワ文庫 JA オ 6-23)
天冥の標VIII ジャイアント・アーク PART2 (ハヤカワ文庫 JA オ 6-23) / 感想・レビュー
文庫フリーク@灯れ松明の火
1巻「メニー・メニー・シープ」で伏せられたカードが次々とオープンとなる中、新たに伏せられていくカードが、激動のパワーを溜め込んでいる気がしてならない。エランカとラバーズ・カルミアンが手を組んだとはいえ、ぬるい戦い許すミヒルでは無い。まして一旋次の持ち込む冥王斑根治薬を喜ぶミヒルでは無い。プラクティスの怨嗟を、非染者に身を持って味わせるミヒルが全く登場しないのが不気味。逆にやっと再登場の「地球から来た」と称する、アッシュとルッツの異能。二人はノルルスカインのストリームなのか。オムニフロラの眷属、ミスチフの→
2014/12/26
みっちゃん
思えば第1部【メニー・メニー・シープ】を読み終えた瞬間に「ああ、続きがきになる!」と思ったこのシリーズが、ぐるうりと大きく廻ってようやく前に進み始めた。「早く続きが知りたい」という気持ちと「読み終わったらまた待ち時間が辛いなあ」という気持ちがせめぎ合っていた。次巻の副題は【ヒトであるヒトとないヒトと】この壮大な物語はどこへ進むのだろうか。ただただ、待ち続けるしか、私には出来ない。
2015/01/10
ケンケン
(380冊目)まさに一気読み!冒頭から暗澹たる気持ち悪い幕開けで、どうなるんだろう?と思わせる展開でした。今までの謎の解答&更なる謎の提示にスッキリしたような、それでいてモワっとした気持ち悪さが残る読後感。果たして、ヤツは手を結ぶべき相手か?それとも…討つべき相手か? ジャイアント・アークがそういう意味だとはね~ 装丁イラストの如く、今までの物事が弾け燃え上がっているのは、間違いない!!
2014/12/29
p.p.
え、ジャイアント・アークってそっち!?しかもそのシーン伏線だったの!?という爆弾を落としてくれた最後でした。冒頭が冒頭だけに、内容とも相まって終始暗澹とした気分でしたが、最後の最後でやってくれました。これこれ、これが小川一水。身体改造は《酸素いらず》もとい《海の一統》には馴染みのもの。カヨの、いやオムニフロラの「ミスチフを滅ぼす方法は?」の質問は、二つの意味に取れると思われる。それにしても、この「植民地」は言わば一つの巨大な建物みたいなものですが、その屋根裏部分の描写とかにすごいリアリティを感じました。
2014/12/28
赤とんぼ
2015年、初めの本はこちら。年越ししながら読みました。題名のジャイアント・アークにこんな意味があったのか。いままで散りばめられてきた話が少しづつ集約されるわくわく感、本文の何気ないひとつひとつに、遥かなる過去を見渡す感覚。イサリとカドムの二人に、今までのセアキ家とプラクティスの関係の重さ深さを垣間見て、胸を突かれます。気になるのはやっぱりあの二人…。彼らはいったい何者なのか?物語は収束するだけではなく、まだ未知を孕んでいるようで。ノルルスカインとミスチフの物語も含みながら、次巻への期待が膨らみます。
2015/01/03
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