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アルモニカ・ディアボリカ (ハヤカワ文庫JA) (ハヤカワ文庫 JA ミ 6-7)

アルモニカ・ディアボリカ (ハヤカワ文庫JA) (ハヤカワ文庫 JA ミ 6-7)

アルモニカ・ディアボリカ (ハヤカワ文庫JA) (ハヤカワ文庫 JA ミ 6-7)

作家
皆川博子
出版社
早川書房
発売日
2016-01-22
ISBN
9784150312145
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アルモニカ・ディアボリカ (ハヤカワ文庫JA) (ハヤカワ文庫 JA ミ 6-7) / 感想・レビュー

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ケイ

『開かせていただき光栄です』の続編。今作では、解剖医ジョン・ハンターがモデルのダニエルが優しすぎて、以前読んだ彼のイメージまで変わってしまうほど。身内への情にほだされているからだろう。登場人物達が関わる人々の現在と過去。誰が誰なのかというのが非常に気になりながら、また作者の彼らへの容赦ない仕打ちに慄きながら、600頁以上のミステリをあっという間に読んでしまった。描写が時に細か過ぎたり、説明過剰にも思え、それがなければ400頁ほどになって読みやすいのになと思う。

2019/08/08

buchipanda3

「開かせていただき光栄です」の5年後(アメリカ独立戦争が始まった年)を描いた続編。ジョン判事やアン、そしてバートンズたちの活躍に思わず笑みが。事件の切っ掛けはオックスフォード近郊で天使が舞い上がるかのように現れた遺体。その胸には謎めいたメッセージが記されていた。その後は謎が謎を呼ぶ展開で、真相を追い求めてひたすら読み進めた。忘れられない存在、忘れないで欲しいと想う愛しくも切ない気持ちが幾つも重ねられる。判事の苦悩、そして非道と運命に翻弄されたものを取り返すかのような収束を最後まで息を詰めながら見守った。

2021/04/30

勇波

やっぱり皆川作品読んだ後の余韻はハンパないんだよなぁ〜。いつもながら圧倒されます。『開かせていただき光栄です』読んでからずいぶん時間が経ち忘れてないか少し不安でしたが、強烈な印象を残してくれてたので問題なく読めました。いつか再読時は2冊続けて読めれば楽しさ倍増です。。その頃に続編があれば言うことないんですが…。。みんな揃って「解剖ソング」歌ってほしいな★

2016/03/31

naoっぴ

「開かせていただきー」の続編。前作以上に複雑に絡む登場人物たち、みちみちと詰め込まれたエピソードの数々、硬質な文章は、読むのにかなりの集中力を要した。にもかかわらず読むのが楽しかったのは、退廃的でありながらも美しい世界観に惹き付けられたから。史実に基づき周到に構成された18世紀ロンドンの暗黒部に驚愕しながらも、これが事実であったという興味や、エドやナイジェルの想い、バートンズの師弟愛、そしてミステリアスな事件の結末が知りたくて約600頁をがっつり読了。読後は心地よい疲労と満足感でもうお腹いっぱい…はぁ~

2016/03/15

mii22.

『開かせていただき光栄です』から続けて再読。前作よりも残酷で耽美さが増した皆川ワールドのミステリ続編。まだ英国では警察組織はなく、法律も弱い立場の者に正義が通用しない不条理な世界だ。読み手も情と正義の間で葛藤し苦悩させられる。当時(18世紀)英国の人々の生活や政治経済、歴史などの緻密な描写も所々にちりばめられ、匂いさえも感じるほど物語の世界にどっぷり浸れる素晴らしい読みごたえ。そしてラストは切なさで胸が締め付けられ、時が止まったように最後の2行をいつまでも見つめ続けていた。

2016/10/03

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