美亜へ贈る真珠 〔新版〕 (ハヤカワ文庫JA)
美亜へ贈る真珠 〔新版〕 (ハヤカワ文庫JA) / 感想・レビュー
巨峰
感傷的である。感傷が零れ落ちるほど、過多だはおもう。映像を想像しながら読みました。それにしても、少し前に見た小松菜奈主演の映画の原作がこれだとしてもうたがわないですー。
2020/12/24
おかむー
SF界の重鎮、梶尾真治の描く時間と恋愛を軸としたSF短編集。『よくできました』。女性の名前をタイトルに含む8つの短編は、せつなさもありほろ苦さもあり、ときにブラックでとてもSF作家「らしい」感触。SF漫画家の星野之宣でビジュアルをイメージして読み始めたが、読み進めるとなんとなく藤子・F・不二雄のイメージのほうがしっくりときた。それぞれ男性主人公視点の一人称をという形で描かれるが、どのヒロインもステレオタイプな男の望む理想の女性なあたりが読み手によってはひっかかるところかな。
2019/02/16
スカラベ
切ない時間SF恋愛ストーリーの第一人者、梶尾真治が綴る8篇の短編集新版。クローンやウラシマ効果、人類の終焉を題材にしたものもあるが、帯にあるように、『時尼に関する覚え書』は「ぼくは明日、昨日のきみとデートする」、その他の短編も「君の名は。」に通ずるところもあり確かに原点とも思える。何となく煽り文句に乗せられてしまった感はあるが、楽しめたので良しとしたい。ちょっと無理はあるものの、こちらの方が背景が考えぬかれている印象。しかし、互いに異なる時間の中に生きる恋人同士という設定の行き着く先は儚くて切ない。
2017/01/21
かんらんしゃ🎡
♪女のつけぬコロンを買ってー。歌なら恋の歌も失恋の歌も聞く。限られた字数の中でエピソードを丸めるからあるあるとして共感する。対して恋愛小説や映画がつまらないのは個人の事情を掘り下げすぎるからだ。それはもう他人事。覗き見でしかない。詳しく描くほどつまらなくなるジレンマが小説にはある。だけどそれが時空に阻まれる話になると、宇宙的で神秘的で途端に哲学っぽくなって面白い。この本に7編。
2023/04/25
た〜
(旧版持っていた筈なのにどうしても見つからず新板購入)SFとしても恋愛小説としても魅力的な短編集。但し1話だけ恋愛小説とは言いがたいのがあり。だがそれはラストがなかなかのブラックでインパクトあり。表題作は著者のデビュー作でもあるが、そうは思えないほど完成度が高い。そして今話題のあの作品に丸パクリされた「時尼に関する覚え書き」やはりこれが素晴らしい。
2017/01/26
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