製造人間は頭が固い (ハヤカワ文庫 JA カ 12-1)
ジャンル
製造人間は頭が固い (ハヤカワ文庫 JA カ 12-1) / 感想・レビュー
眠る山猫屋
ブギーポップ番外編。ただしハヤカワが出すだけあって、内容はやや固め?屁理屈で塗り固めたような上遠野節に巻き込まれたら一気読み。あ、どちらかと云うと誉めてます。人類を(邪な)進化より守る組織≪統和機構≫、その尖兵たる合成人間を創り出す製造人間ウトセラを主人公に迎えての連作短編集。というかウトセラの偏屈さに付き合わされる物語。めんどくさい奴だなぁ。数々の作者のあとがきを人格化したような存在だから、読者を選ぶかも。僕は好きですが。双極人間の双子ちゃん、ニヤリとさせられました。
2020/10/13
ゆかーん
この世界の歴史は全て偶然の産物で成り立っている…。そんな言葉を投げかけられているかなような小説でした。特殊能力を秘めた製造人間の存在は、果たして偶然の産物なのか?彼らの能力の使われ方次第で、この先の未来が勝手に決められてしまうのだとしたら、人間はもう何のために存在しているのでしょうか…。難解文章ぽく思えましたが、意外とライトノベルっぽくて読みやすく感じました。でも、何か物足りない…。一人一人のキャラは濃いのに、全体的に世界が薄っぺらく感じてしまいました。彼らの存在意義がもう少しわかれば面白かったかも…。
2018/11/09
絹恵
彼は問う、人類について。彼は与えたりしない、何も持たないのだから。ただ言葉によって生きることについて示す。ウトセラという名前が内包するのはメトセラなのかもしれない。自身では物事を判断しないのは、人間の奔流に身を委ねるという選択をしたからだろう。その流れのなかで、言葉だけが彼に寄り添える。だからこそ彼は問う、私たちについて。(関連シリーズ未読でしたが言葉を扱う彼に惹かれて面白かったです。)
2017/08/04
Yuki
ブギーポップの再アニメ化のニュースを見て。ああ、懐かしい上遠野節。90年代の一部の若人に影響を与えに与えた独特の世界観と文体。あとがきの最後にBGMを書く文化なんて今は死滅してるんじゃないだろうか。統和機構、カレイドスコープ、オキシジェン。記憶はおぼろげだけど懐かしく、いい大人になってしまったせいか心にしっかり刺さるとまではいかなくなったが、何とはなしにあの頃みたいにわくわくした。
2018/03/17
ソラ
ブギーポップの番外編。本編も読んでるには読んでるけれどもしばらく読んでなくてあまり覚えてないながらも楽しめたかなと。久しぶりに本編も読みたくなったんだけど、あんまり書店に初刊からは置いてない気がするんだよなぁ。
2017/07/13
感想・レビューをもっと見る