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日本SF傑作選2 小松左京 神への長い道/継ぐのは誰か? (ハヤカワ文庫JA)

日本SF傑作選2 小松左京 神への長い道/継ぐのは誰か? (ハヤカワ文庫JA)

日本SF傑作選2 小松左京 神への長い道/継ぐのは誰か? (ハヤカワ文庫JA)

作家
小松左京
日下三蔵
出版社
早川書房
発売日
2017-10-05
ISBN
9784150312978
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日本SF傑作選2 小松左京 神への長い道/継ぐのは誰か? (ハヤカワ文庫JA) / 感想・レビュー

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yamatoshiuruhashi

昭和30年代後半から40年代に描かれた作品を8作。戦争体験、膨大な科学的知識、哲学的思索の上に築かれた世界。まさに小松左京は知の巨人である。神と人の関わりは何か?人とは何なのか。そこに最新の科学とフィクションが織り込まれる。「神への長い道」と「継ぐのは誰か?」は嘗て単独で出版されたものを高校時代に読んでいる。余りに深い内容だったのでその時には十分咀嚼できていなかったと今回読んでみて改めて知った。これだけの重量感溢れる作品を理解するには、自己の存在をしっかりと考えることや人生経験が必要だったということか。

2022/01/29

ヨーイチ

700頁あまりの分厚さの半分くらいを「星を継ぐもの」が占める。全般に「SFを読んだなぁ」って感慨があった。この場合の「SF」は中学生くらいからボチボチ読み出した、今よりももっと間口が狭かった時代の感覚を含んでいて、科学とか知識にもっと夢が乗っかっていた時代。手塚治虫に通じるかも知れない。これも感覚だが「アニメ臭」「キャラクター臭」が当時は無かったって気がする。筒井康隆だったと思うが、小松左京を称して「小松左京は膨大な知識、資料を項目毎にノートではなく行李で保存してある」って言っていたのを思い出した。

2018/03/12

geshi

なぜ小松左京が「知の巨人」と呼ばれたのかの一端がうかがい知れるチョイスの傑作選。人類の知性に対する疑念や諦観が色濃い作品が多かった。『地には平和を』は戦中記としての描写がとても上手いからSFへのジャンプと「いま」の不確かさが活きる。『神への長い道』は長編でも十分通用するアイデア。諦観の先にあるものを予感させる。『継ぐのは誰か?』は青春小説・ミステリ・秘境冒険とジャンルを次々と飛び越えてストーリーのまとまりを欠いてさえいても、やりたいことを詰め込んでいる熱量を感じる。

2018/01/06

ぜんこう

2017年の最後は700頁余りのこの本。「地には平和を」「時の顔」「紙か髪か」「御先祖様万歳」「お召し」「物体O」「神への長い道」そして文庫本の中に長編の「継ぐのは誰か?」 全て既読かと思ってたら「継ぐのは誰か?」は未読でした。 いろんな小松左京さんを楽しめた太い一冊です。「継ぐのは誰か」は人類進化に関する重いテーマだけど読むのがやめられませんでした。

2017/12/31

ぐうぐう

『日本SF傑作選』第二巻は、小松左京。1960年代に発表された短編7作と長編1作を収録。編者の日下三蔵は、小松左京という作家の一般的なイメージをできるだけ覆そうと作品を選んでいる。つまり、『日本沈没』に代表される知の巨人としてイメージしやすい作品ではなく、関西人らしいユーモアを感じさせるもの、ホラーやミステリーチックなもの、などだ。収録作の多くが、歴史を描いていることも注目すべきだろう。SFは、単に未来を空想するのではなく、過去を振り返る行為で未来が照射されることを小松左京が理解していた証しだ。(つづく)

2017/11/08

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