狼の紋章【エンブレム】〔新版〕 (ハヤカワ文庫 JA ヒ 3-1 ウルフガイ 1)
狼の紋章【エンブレム】〔新版〕 (ハヤカワ文庫 JA ヒ 3-1 ウルフガイ 1) / 感想・レビュー
春一番
文才と偏った教養はあるが周囲に馴染めないインテリかぶれの男子中学生が自分の才覚を認めてくれないクラスメイトをよそに教室の隅で屈折したリビドーのおもむくままに書き殴ったかのような作品。主な登場人物は中学生だが、可愛げのある幼さは全く無い。中学生にもなれば女を犯せる。そんな無垢な子供にも思慮ある大人にもなれない思春期特有の危うさががこの作品を占め、暴力衝動と性欲をかきたてるような危ういフェロモンがこの作品からは漂っている。麻疹と中二病ははやうちにかかって予防しておいたほうがいいので中学生のうちに読むべし。
2022/08/20
アズマ
かなり昔の本なのに全然そんな感じはしなくて、引き込まれました。残酷な部分もあるけどそれでも面白かったです。最後の場面はなぜだかすごく切なかったです。
2019/03/11
キリン
うん~、時代を感じさせられました。ブルーバードSSSが出てきたのにはビックリ!
2018/06/17
nishiyan
博徳学園に現れたある秘密を抱えた転校生、犬神明を主人公に彼が転校してきたことから暴力で支配された学園が変わり始めるバイオレンス&ラブロマンス作品。犬神に惹かれていく女教師の青鹿晶子がヒロインなのだが、彼女がなかなか行動的で周囲の反対を押し切って、犬神の世話をやく。そんなところに犬神も心を動かされていくのだが、そこからの展開がなかなかスピーディー。息をつかせぬ展開で、あっという間に読んでしまった。台詞回しや設定に古さを感じるものの、根底に流れる「愛」は今も変わらないのではないだろう。続きが楽しみ。
2019/03/07
スターライト
ページをめくると物語の展開に引き込まれ、時を忘れて読みふけってしまう作家がいる。ぼくにとっては、平井和正がそうだ。といっても読んだ作品は多くない。今回読む〈ウルフガイ〉シリーズ第1巻は、期待にたがわぬ面白さだった。博徳学園に転校してきた犬神明は、学校の不良グループ羽黒たちに目を付けられ、暴行を受けるが決して抵抗しない。さらにエスカレートする暴力の中で、ついに羽黒との対決を迎えるが…。ストーリーは一直線だが、魅力的なキャラと展開で読者を飽きさせない。愛を知った犬神は、今後どうするのか。次巻も期待大!
2018/08/01
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