ハイウイング・ストロール (ハヤカワ文庫 JA オ 6-33)
ハイウイング・ストロール (ハヤカワ文庫 JA オ 6-33) / 感想・レビュー
みゃ
小川さん=SFでしょと予備知識無しに購入したら、終盤が仄かにSF風味の王道冒険ファンタジーだった(笑)。空高くプロペラ機を駆って獲物を獲る高揚感、少年の成長と恋、私の中ではジブリアニメのような印象(*^^*)うん、爽やか♪欲を言えば、世界が重素の海に沈んでしまった「大洪雲」の災厄の原因と、人の生活物資として狩られる「浮獣」の存在をもっと詳細にどんでん返し風に描いてくれたらSFとしても更に面白かったかなぁと。明らかにされない謎が幾つか残ったままなのでいつか続篇書いてくれないかな?★4
2020/02/17
鐵太郎
翔窩(ショーカ)という言葉は、小川さんの創作なのかな。このショーカとは、シップを駆って浮獣(ふじゅう)と呼ばれる空を飛ぶ生物を狩り、人々に食糧や資材を供給して生活する人々。ある意味戦士。そのショーカになることとなった町の不良少年リオことエメリオル・エッダの恋と冒険の物語、ってのがざっくりした説明かな。設定で突っ込みどころはあったけど、小川一水節は健在。 ──これは一つの未来像なのか、違うのか。未来なのだとしたらディストピアなのか、新たな新世界なのか。最後まで答えが出なかった。(笑)
2019/10/20
泰然
空を舞台にしたSFの古典に黎明期の飛行機パイロットが当時未知の世界、成層圏で怪物と遭遇するコナン・ドイル『大空の恐怖』がある。当初は本作に同じフィーリングを予想したが、見事に真逆のポップさ。主人公の少年はシップ(航空機)に乗って、トップガン顔負けのイケメンを発揮するかと思いきや違う。度胸と視力とスリングだけが取り得の純情ティーンエイジャーっぷりで、操縦士で指導役兼相棒の女性に恋で転がされる。世界が重素の海に沈み、人類が空の獣を狩って生活をする世界の正体はご愛嬌。作者のゲーム好きと乗り物好き趣味全開のSF。
2019/09/08
あぶらや
世界が重素という海に沈んでしまった未来。人は重素の下から飛んで来る浮獣を狩って生活している。浮獸ハンターのジェンカとその相棒となったリオの活躍を躍動感を持って描いている。楽しんで読めました。
2023/09/28
どんまいシリル
これはかなりのストライク! 飛行機モノは大好きで、世界観も面白い。飛行速度に同調して、ぐいぐい読まされる。少年の成長モノでもあり、結末も爽やか。人間の攻撃性について考えさせられる一面もあり、深みを添えている。是非とも、映像化された美しい飛行を、見たいと思う。
2019/12/06
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