筒井康隆、自作を語る (ハヤカワ文庫JA)
筒井康隆、自作を語る (ハヤカワ文庫JA) / 感想・レビュー
hanchyan@だから お早うの朝はくる
一人の天才のデビューから、売れっ子作家になり、断筆宣言を経てこんにちまでが、発表年に沿って語られる。いろんな『伝説』が(笑)、当時の雰囲気を感じられて面白い。長く続けるって、それだけで価値があるのだな。それにしても、このインタビュアーの日下さんもすごいな。編者てか変者だな(笑)これくらいじゃないとツツイストとは言えないか(笑) 巻末の全著作リスト、各短編集の掲載作品名まで載ってる詳細さがありがたい。未読もけっこうあるし全く知らなかった作品もけっこうあるなあ。
2020/08/13
まこみや
筒井康隆は単に黎明期からの日本SF界の大御所であるばかりではない。1960年代から2010年代にわたって、日本文学に様々な実験的手法で新しい領域を開拓し、豊饒の果実をもたらすことで、新規の多くの読者を獲得した存在として記名されるべきである。文学史におけるその意義は、昭和の三島由紀夫や安部公房を超えるのではないか。純文学中心の、教科書的な「現代日本文学史」は早急に書き換えられなければならない。
2020/12/21
kei-zu
著者の新作を追いかけなくなってずいぶん経つが、小気味よいコメントは、さすがSF第一世代!と思う。 著者の自作語りは、「未踏の時代」のSFが「浸透と拡散」を経るまでのオーラルヒストリーでもある。 図書館の児童室で借りた著者の「SF教室」を懐かしく思い出す。 著者の作品のうちマイベストは、「母子像」かなぁ。
2021/11/28
ヘビメタおやじ
興味深いのですが、いかんせん作品を読んだのがかなり昔なので、読者の記憶の問題でついていけずに歯噛みすることしばしばでした。それでも覚えている作品についてはワクワクしました。特に、他作家の話は貴重な記録です。読んでいる途中で、とにかく作品を読み返さずにはいられない衝動に駆られてアマゾンでポチリました。
2021/06/25
ひさか
SFマガジン2017年6月号〜2018年8月号、徳間文庫自選短編集6巻のインタビュー、日下三蔵編:筒井康隆全著作リスト、を2018年9月早川書房刊。2020年6月ハヤカワJA文庫化。創作時の事情、想い、時代が語られ、とても興味深く、面白い。インタビュアーの日下三蔵さんの合の手も絶妙で、お話の中に登場する人たちの話と合わせて時代を切り取って、目の前で見せてくれるているような気がします。初版書籍や、書籍チラシ、映画ポスター等の収録物も楽しめました。こんなに楽しめるとは思ってなくてびっくりです。
2020/11/14
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