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放課後の嘘つきたち (ハヤカワ文庫JA)

放課後の嘘つきたち (ハヤカワ文庫JA)

放課後の嘘つきたち (ハヤカワ文庫JA)

作家
酒井田寛太郎
佐原ミズ
出版社
早川書房
発売日
2020-11-19
ISBN
9784150314569
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放課後の嘘つきたち (ハヤカワ文庫JA) / 感想・レビュー

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よっち

幼馴染で同級生の白瀬麻琴に誘われ、部活連絡会を手伝うことになったボクシング部の寡黙なエース・蔵元修が、周囲で起きるトラブルを解決してゆく連作青春ミステリ。カンニング疑惑のある演劇部、陸上部の幽霊騒動や映画研究会の不可解な作品改竄など、皮肉屋なもうひとりの特待生・御堂慎司も加えて、時には衝突しながらタイプの違う修と御堂の二人をメインに謎解きに挑む展開で、同時に人に言えない苦い過去が、彼らのありようにもそれぞれ暗い影を落としますが、それらを癒やす何とも皮肉な構図がなかなか効いていて、とても印象的な物語でした。

2020/11/19

harupon

学園物ミステリ。大満足の読み応え。蔵元修は、幼馴染の白瀬真琴に誘われ、部活連絡会を手伝うことになった。本来部活連絡会は「研究系」「芸術系」「運動系」の部活代表者3人で運営するもの。演劇部のトラブルがきっかけで部長の御堂慎司も加わることになった。英印高校の2年生には入学金・授業料免除で入学したS特待生が二人いる。運動系の修と芸術系の慎司。正反対の水と油みたいな組み合わせだけど案外名コンビ。面白かった。酒井田寛太郎さんの他の著書も読みたいと思います。

2022/06/15

うまる

触れられたくない過去と秘密が交錯する学校の日常系ミステリの快作! 学校や部活の影の部分と学生たちの心情がリアルに描かれ、細かい所までとても巧くできていました。事件が学校生活という前提から逸脱せずに起こる所も、謎の解明がこじつけではない所も良い。情景がスッと入ってくる文章で読み心地も良かったです。 ひとりで秘密を抱えて行くという事は、誰からも赦しを得られない事でもある。赦し合える相手に出逢えた時、嘘は希望に変わるのか・・・素晴らしい青春ミステリでした。一緒に入手した『ジャナ研~』も期待できそう♪

2021/03/01

タカギ

初読みの著者。ハヤカワのこのレーベルはライトノベル出身の作者を多く登用していて、とっつきやすいけど侮れない。面白かった。典型的な体育会系男子と典型的な文化系男子、しっかり者の生徒会系女子の3人が、在籍高校で起きる謎を解く。トリックとかより心の機微がキモのミステリ。青春小説が好きな私はとても気に入りました。3人には各自の秘密をも糧にして頑張ってほしい。ずっと友情が続くといい。

2020/12/03

ツバサ

青春に嘘はつきものだ。気軽に明かせないものを抱えている3人の後ろめたい気持ちが描かれていたが不思議と余韻は暗くない。むしろ、人の裏側の感情を覗かせてくれる良いミステリーだった。出来れば続きが読みたい。この3人のこれからが見たい。

2020/11/20

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