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機龍警察 暗黒市場 下 (ハヤカワ文庫JA)

機龍警察 暗黒市場 下 (ハヤカワ文庫JA)

機龍警察 暗黒市場 下 (ハヤカワ文庫JA)

作家
月村了衛
出版社
早川書房
発売日
2020-12-03
ISBN
9784150314606
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機龍警察 暗黒市場 下 (ハヤカワ文庫JA) / 感想・レビュー

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ぶち

読み始めからずっと興奮状態。読み終ったときには、しばらくの間は何も考えららず、何も手がつかず、頭が痺れていました。ユーリが壮絶な闘いの末に自ら見つけ出した“痩せ犬の七ヶ条"の最後の一ヶ条。それは、父がユーリに言った「まっすぐに生きろ」。まさにそれは、ユーリが警察官として"まっすぐに"生き、闘い抜いた生き様そのものでもあります。機龍警察 3作目の『暗黒市場』は、警察官たちの誇りに満ちた超絶的な傑作だと思いました。それとは対照的な"敵"との戦いが次作以降で本格化していくのだろうと、勝手にワクワクしています。

2023/11/11

sin

まるでマトリョーシカのように入れ替わる権力構造を持つロシアのパワーバランスに翻弄され、堕ちたユーリがたどり着いた日本の警察組織で加わった潜入捜査は奇しくも彼を貶めた人物との再開へと導く…それは彼に過去の出来事を振り返る機会を与え隠された真相に思いを至らす。応援を切望する彼は日本の生温い利権喰いによる妨害に阻まれまたも裏切りを予感する。雪原の地で出会った嘗ての上役は彼を真実に導き、やがて彼の軛が解き放たれる。出来過ぎな運びであるという感じは否めないが読ませる物語だ。

2020/12/17

k5

前作の『自爆条項』が、トラディショナルな冒険小説としての完成度が高すぎたため、上巻の感想でフラグが多すぎるとか書いたのですが、感想としてマト外れだったかもな、と思っています。『自爆条項』はメインテーマのライザに、サブとして緑の物語が絡み、ドラマとしてレベル高かったのに対し、こちらはバトルシーンをはじめとしたビジュアルで魅せる作品。ひとことでいうと全体的にアニメっぽい。子供の頃見てたアニメ映画こういう作りだったかも。でもフラグは徹頭徹尾フラグだったので、ドラマ派としては物足りないところはあります。

2021/02/12

おかむー

上巻でのユーリの境遇に関する伏線が見事に回収される下巻。密売組織への突入に“あの人物”が協力する流れが胸アツ極まりない。『たいへんよくできました』。特捜部・沖津へのスカウトをうけて過去編は終了し、武器密売組織・ルイナクへの潜入でギリギリの綱渡りを強いられるユーリ。ある意味この事件のすべてがユーリの過去回収のためにしつらえたような展開ではあるが、それが引っかかりにならないぐらいにには引き込まれるリーダビリティーが見事。いつかユーリがロシアに堂々と戻れる日を願わずにはいられない。

2021/01/10

Sam

仄聞したところでは本作も素晴らしいとのことであったが、個人的には「本作も」というより本作こそがシリーズ最高傑作と思った(と今後毎回同じこと書かねばならんのだろうか)。過去が単なる過去でなく全ていまに繋がっていてそれが見事に回収される構成に舌を巻いたし、何よりユーリの再生の物語に思わず目頭が熱くなったりもした。カットバックが実に効果的に使われているのもポイント。それにしても〈敵〉はいつになったら姿を表すのか?いったいどれだけ大きな構想を持ってシリーズ書き始めたのだろうか?などと思いつつ、また次行きます。

2021/10/19

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