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信長島の惨劇 (ハヤカワ文庫 JA ジ 13-1 ハヤカワ時代ミステリ文庫)

信長島の惨劇 (ハヤカワ文庫 JA ジ 13-1 ハヤカワ時代ミステリ文庫)

信長島の惨劇 (ハヤカワ文庫 JA ジ 13-1 ハヤカワ時代ミステリ文庫)

作家
田中啓文
出版社
早川書房
発売日
2020-12-10
ISBN
9784150314620
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信長島の惨劇 (ハヤカワ文庫 JA ジ 13-1 ハヤカワ時代ミステリ文庫) / 感想・レビュー

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W-G

『そして誰もいなくなった』を戦国武将でオマージュするという試みは楽しいが、著者の狙いはミステリすることにはなく、本能寺の変の異説披露にあったようだ。着想がそこなので、物語自体も、ミステリの皮を被った何か、という中途半端な出来。創作の童歌は不気味さがあり、皆が島に揃っていくまではかなりムード出ていたのに、人物が軽すぎた。高山右近などは、童歌との整合性のためだけに見繕った印象。本能寺の変の解釈は面白いが、のけもの島に建物が建てられた経緯や、弥助をどうやって探しだしたかetc、細かい部分のぶん投げがひどい。

2021/02/18

ナルピーチ

まさに戦国版『そして誰もいなくなった』読友さん達の高レビューに漸く手にとる。開いた口が塞がらないとは言ったものだ。めちゃくちゃ面白かった!時は本能寺の変後の物語。信長を語る何者かの手紙により、とある小島に集められた家臣達。1人、また1人と童謡【かごめ】の唄に見立てられて死んでいく。犯人は一体誰なのか?信長なのか?それとも…。終始楽しく読ませて貰った。まさかのあの展開には度肝を抜いたが、歴史的真相は誰も知る由がない。こんな史実があっても不思議ではないのかな。そんな読み心地に満足の一冊だ!

2021/02/23

麦ちゃんの下僕

[孤島の惨劇2020①]島:三河湾に浮かぶ無人島「のけもの島」◇斜線堂有紀さんの「怪作にして名作」という評価に納得!遅読の僕が1日で読み終えてしまうくらい面白かったです!織田信長に対して“後ろめたい秘密”を抱える羽柴秀吉・柴田勝家・高山右近・徳川家康が、死んだはずの信長から届いた書状で孤島に集められ、わらべ歌の歌詞通りに次々と殺されていく…という、まさに『そして誰もいなくなった』のパロディ(笑) 最大のネタに関してはあのシーンの時点で気付きましたが…とにかく結末が秀逸!“あの説”への結び付け方が見事です!

2021/01/10

しんごろ

歴史の解明されてない謎のすき間をついた、ミステリー仕立てに見事と言いたい。本能寺の変の後、織田信長が生きていたという話からスタート。読んでてこんな説もありえるのかなと、思わず信じてしまいそう。いろいろと想像をかき立てれるから、だから歴史は面白い。ただ歴史好きにも、ミステリー好きにも、どっちつかずの感じで物足りなさも感じる気がしないでもない。本格的なものを望まなければ、肩肘はらずに力が抜けてサクサクと楽しく読めるかな。好みは別れそうだね。ひと言だけ言わせてもらうと秀吉が、じゃっかんウザイ(笑)

2021/06/27

みっちゃん

絶海の孤島に降り立つ4人の武将。羽柴秀吉、柴田勝家、高山右近、徳川家康。呼び出したのは事もあろうか、本能寺で死んだはずの織田信長。信長寺なる謎の館で1人、また1人と…歴史もの、館もの、クローズドサークルに「そして誰もいなくなった」的なてんこ盛り。さらにバカミスすれすれの奇天烈さ。お国言葉丸出しの秀吉と勝家の珍妙なやり取りには思わず笑ってしまう。事の真相には「んな、アホな!」と思わないでもないが、この結末からきちんとあの「清洲会議」へと繋がるのはお見事!楽しませてもらったわ。

2021/01/20

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