新しい世界を生きるための14のSF
新しい世界を生きるための14のSF / 感想・レビュー
みっちゃん
コンセプトは「売り出し中の新人SF作家」お目当ては芦沢央さんがSFに初挑戦したという『九月某日の誓い』これを基にして、連作短編集とか1冊書いて欲しい!後は遺伝子操作されて恐るべき能力を得た蜘蛛によって古都京都が蜘蛛の巣に覆われる『無脊椎動物の想像力と創造性について』人類が滅んだ後?熊が進化していく中、冬眠という習性を捨てていく過程を描いた『冬眠世代』が好みだった。編者の伴名練さんの単行本も首を長くしてお待ちしている。
2022/09/11
さっちゃん
800ページ超えのボリュームを感じさせないのは、一編ごとに伴名さんの熱量高めのコラムが入るからかな。短編だし、ふんわりSFもあるし、ガッツリとしたSFはあまり読まない人でも読みやすい。目次にはタイトルに内容をざっくり表すキャッチコピー付きで、好みのものから読めるような気配りも嬉しい。SFの魅力を伝えたい、ファンを増やしたいという思いが伝わる。未来感のある『Final Anchors』、タイトルが胸に迫る『もしもぼくらが生まれていたら』、再読でも面白かった『九月某日の誓い』、切なく美しい『夜警』が良かった。
2022/08/09
小太郎
伴名錬さんのアンソロジーは「日本SFの臨界点」以来見落としている優れたSF短編を読めるので楽しみにしています。今回も最新の14編が網羅されています。それぞれのテーマはAI、宇宙、異星生物、超能力、改変歴史、言語、環境激変などバラエティーの富んでおり、どれもが水準以上の出来栄え、ひとえに伴名さんの選択眼の良さだと思います。それにテーマ別のSF入門コラムと解説が秀逸。ここら辺を参考に読んでいけば、やたら幅広いと言われるSF世界にどっぷりと浸れることは間違いありません。そういう意味でも貴重な一冊。★4.5
2023/03/17
よっち
伴名練さんがセレクトしたまだSFで単行本を出していない売出中の新世代SF作家たちによる書籍化前の傑作14篇に、それぞれのジャンルの入門書を紹介したアンソロジー。衝突事故直前に最後の審判を繰り広げる車載AI、恋人の死体を盗み超常の存在へ愛を問う女、隕石衝突回避のために知恵を絞る高校生たちの青春、大正時代の屋敷で怪死事件が結ぶ少女二人の運命など、なかなか読み応えたっぷりのアンソロジーは、国内の各ジャンルSF小説紹介も載っていて充実の内容でした。好みとしては冒頭の「Final Anchors」が良かったですね。
2022/08/16
鷺@みんさー
斜線堂有紀も百合を書くんだなぁと。まぁ書いても全然おかしくないけど。やっぱ芦沢央が読み応えあった。なるほど…と。ただこれもかなり百合気味だし、やっぱ伴名練は百合好きだな~わかってたけど、そろそろBLSFも編んでくれてもよかですよ?
2022/11/07
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