愛の重さ (ハヤカワ文庫 NV 43)
愛の重さ (ハヤカワ文庫 NV 43) / 感想・レビュー
星落秋風五丈原
メアリ・ウェストマコット名義で書いた作品。ローラは寂しい少女だった。両親の愛は若くして死んだ兄に向けられてきた。そして今度は生まれてきた妹シャーリーがその愛を奪おうとしている。ローラは嫉妬を覚えた。だが家が火災に見舞われた日、妹を救い出してから彼女を愛するようになった。やがて両親を事故で失うとローラは惜しみない愛情を注ぎ妹を育ててゆく。それが妹の重荷になるとも知らずに。
2003/11/08
1977年から
1981年
みい⇔みさまる@この世の悪であれ
☆×4.5…非常に人生の実となる1冊。この作品は姉妹関係を描いた1冊。いきすぎた関係の恐怖を描いています。そう、度を過ぎた愛情は相手に負担をかけるというわけです。それが第三部に出てくるシャーリーの落ちぶれたさまを見れば歴然かと。確かにシャーリーは悪い夫にはついたけど、そう決心したときには誰に求められないのです。つまり不幸になるのをとめるのはあくまでもその人自身。生きることの難しさを体感します。
2010/11/11
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