暗い抱擁 (ハヤカワ文庫 NV 79)
暗い抱擁 (ハヤカワ文庫 NV 79) / 感想・レビュー
EMA
交通事故で半身不随になったヒューは兄夫婦とセント・ルーへ越してきた。地元の女性・イザベラや周囲の人たちと交流を深めていくヒュー。選挙の時期、地元の保守党からはゲイブリエルという粗野な男が候補者として選ばれた。ヒューはゲイブリエルの物語として当時を回想する。ウェストマコット名義四作目にして、個人的に一番好きな話の久しぶりの再読。その時々で注目する場所は変わるが、今回は今まで以上にヒューという人物に注目しながら読んでしまった。読む度に色々と考えたくなるセリフや考えのオンパレードで眩暈を感じながら読了。
2023/09/01
みい⇔みさまる@この世の悪であれ
☆×4.0…一人の俗に言う「ワルな男」に惹かれていった女性とその男のお話です。この男というのが非常に癖のある男でありまして…とにかく既存の枠にとらわれない「にくいやつ」です。そして最後には自分本位に動き結局あらゆるものに迷惑をかけとおします。しかしそんな哀れな男にはひとつだけ見抜けなかったものがあるんですよね…そうそれは…確かにあの女性も不幸だけれども一番の不幸はゲイブリエルでしたね。
2010/11/04
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