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華氏451度 (ハヤカワ文庫 NV 106)

華氏451度 (ハヤカワ文庫 NV 106)

華氏451度 (ハヤカワ文庫 NV 106)

作家
レイ・ブラッドベリ
宇野利泰
出版社
早川書房
発売日
1975-12-05
ISBN
9784150401061
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華氏451度 (ハヤカワ文庫 NV 106) / 感想・レビュー

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財布にジャック

数日前に亡くなられたブラッドベリさんの有名な作品を、今更ながら読むことが出来ました。本好きにはショッキングな場面も多く、大変考えさせられるSFでした。題名も秀逸で、これを真似た映画の題名もあるそうです。あとがきで知ったのですが、トリュフォーがこの作品を映画化しているというのが気になりました。観てみたいような観たくないような複雑な心境です。ブラッドベリさんのご冥福をお祈りします。

2012/06/10

sin

ただ生きて或るだけならば本は必要とされないけれど、生きるを考える為に本は人生の善き友で在ると信じているから、それを否定する焚書の社会と云うセンセーショナルな背景に、読むまでもなく筋立てが知れると長年積んだままできたけれど、かのブレードランナーよりも終末的で詩的、かつアクションも含まれたエンターテイメントな作品で驚いてしまった還暦の年末(笑)◆英ガーディアン紙が選ぶ「死ぬまでに読むべき」必読小説1000冊を読破しよう!http://bookmeter.com/c/334878

2017/11/14

Book & Travel

本が禁じられ、大型テレビから一方的に流される映像と、耳に取り付けた小型ラジオに人々は没頭し、思考力を失った近未来の世界。焚書官のモンターグはあるきっかけから本に興味を持ち、世界に疑問を持ち始める。中盤以降スリリングな展開に引き込まれ、終盤に出会う老人達の生き方と言葉が深く心に残った。原書は'53年作。テレビと情報に支配された世界という著者の危惧は現代にかなりあてはまる。技術が進歩する程、それに支配されないよう本を読み、人と交わり、何が大事なものかしっかり思考する力を持つ必要があるということなのだろう。

2016/07/09

taku

聖書まで焼き付くしてたら、そりゃ審判の日もやってくるわな。ラッパを吹く天使は爆音響かせる鉄鳥。災いは蒔き散らされた爆弾。灰から蘇えるフェニックスは人類が受け継いでいくべき知と思想の財産。オーウェルの1984年に比べると世界設定の練り込みは足りないが、現在社会に重ねて考えるべきものがある。知らず疑わず飼い慣らされている羊は幸せなのかも。管理する側の思う壺だとしても。群れを離れる羊と、どちらが利口でどちらが愚かなのか。垂れ流される情報に溺れちゃいけないぜ。

2018/05/31

Ribes triste

Fireman が本を燃やす世界。創造的なものは排除され、人は思考することもなくメディアの情報を信じ、日々をただ生きている。モンターグもそんなひとりだったが、隣家の少女クラリスと出会いから、自分の生き方に違和感を感じ始める。70年以上も前に書かれた本の世界が、私達の世界とだぶってみえるのはなぜだろう。大勢に流されて迎合するのではなく、自分で感じ、考え、決めるという当たり前だけど大切なことを今さらだが、気づかされる。

2020/11/09

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