地獄の家 (ハヤカワ文庫 NV 148 モダンホラー・セレクション)
地獄の家 (ハヤカワ文庫 NV 148 モダンホラー・セレクション) / 感想・レビュー
あたびー
ジャクスン「丘の屋敷」に続いて幽霊屋敷の探索について読もうと。 「丘」における研究は主に体験者による記録でありメンバーは研究者の協力者であるのに対し、「地獄」においては研究者は大掛かりな機械で悪霊に対抗しようとし、霊能者と敵対する。「丘」と比較すると「地獄」では物理的な暴力と性的な精神攻撃が多発し、場面のヴィジュアルがかなり映像向きであることも特徴的。 「丘」では霊障の発信元も謎のままだが、「地獄」では敵は明らかでラストは悲惨ながら勝利感が漂う。 次はキング「ローズ・レッド」かな。
2022/05/12
Yu。
多くの前任者達を餌食にしてきた忌まわしき過去を持つ館に新たな専門家達が挑むオカルトホラー。。本作はよくあるド派手な演出で上手く誤魔化し恐怖現象の謎をなんとなく解き明かすという簡素な内容ではなく、チームであり目的は同じでも対峙しながら調査する彼らの視点や心情に焦点を当てた各々のドラマが徐々に共鳴し始め‥ 繋がり‥ そして一体となりようやく納得いく着地へと導く凝った創りに魅了される一冊。
2017/05/18
miroku
最後でこう来るか・・・。まあ、面白かったから良いけど。
2017/06/29
アカツキ
地獄の家と呼ばれる幽霊屋敷に行って死後の存続があるか調査してもらいたい。富豪によって科学者、助手であり妻、精神霊媒者、前回地獄の家を調査した8人のうち唯一生還した物理霊媒者の4人が集められ、地獄の家へ…。じわじわ何かに侵食されていくジャクスン「丘の屋敷」とは対照的に、はっきり何かが起こるとわかっているのでウキウキ読み始めたけれど、4人に次々と襲い掛かる出来事にもう止めてあげて!となった。結末はなかなか苦いけれど、終わったという感動に包まれた。古くても面白いものは面白いのだな。
2022/06/27
Bo-he-mian
傑作ゴシック・ホラー映画『ヘルハウス』('73)の原作本。本書を読んだのはかなり昔だが、一番知りたかったのは「第一次調査隊」がどんな末路を辿ったのかで、てっきり原作にはその様子が詳細に書かれていると思い込んでいたのだが、読んでみると映画とほとんど同じ・・・というか映画は原作に非常に忠実に作られているという事を知った。まあ脚本もマシスンが書いてるから当然なんだけど(笑)。でも映画を観ていても、やっぱり読ませる筆力はさすがマシスン、という感じだ。
2018/12/20
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