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ゴースト・ストーリー 下 (ハヤカワ文庫 NV ス 12-2)

ゴースト・ストーリー 下 (ハヤカワ文庫 NV ス 12-2)

ゴースト・ストーリー 下 (ハヤカワ文庫 NV ス 12-2)

作家
ピーター・ストラウブ
若島正
出版社
早川書房
発売日
1994-07-01
ISBN
9784150407384
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ゴースト・ストーリー 下 (ハヤカワ文庫 NV ス 12-2) / 感想・レビュー

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hit4papa

文学志向の強いホラー作品です。前半は、明らかな怪異現象はあらわれません。しかし、ふっと誰かがそばにいるような、じわじわとしたうすら寒さは、きまとっています。後半は、前半のじれったさをふっとばす展開を見せてくれます。しかし、前半との振れ幅に若干とまどいを覚えてしまうでしょう。本作品は、読了するのに体力を要しますが、報われるかどうかは前半の期待をどこに持っていたかに左右されそうです。しっとり、じわじわなゴースト・ストーリー=幽霊譚を思い描くとハズレるかもしれません。恐怖を煽り立てるシーンは絶妙なのですが。

2019/12/07

ぐうぐう

ピーター・ストラウブ自身が述べているように、『ゴースト・ストーリー』はスティーヴン・キングの『呪われた町』にインスパイアされている。古典的な恐怖小説をいかに現代に蘇らせることができるかという方法論を、ストラウブはキングから大いに学んでいるのだ。そういう意味では、『シャイニング』からの影響も窺える(どちらも作家が主人公だ)。『シャイニング』は書けない焦りを幽霊が捉えて離さないが、『ゴースト・ストーリー』では書くことが幽霊に立ち向かう武器となる。(つづく)

2018/04/10

あたびー

#日本怪奇幻想読者クラブ 上巻の行ったり来たりするタイムラインと対照的に、下巻では登場人物は入れ替わるものの一気に物事は進む。不良少年ジムと友人ピーターが発端で妖女アンナの正体が徐々に明らかに。更に彼女が使役する兄弟の正体も…やがてミルバーンは過酷な冬に絡め取られチャウダー協会でも次々と犠牲者が。読み返すと本当にキングの話運びに似ている。絶対悪に諦めず対抗するアメリカ人気質はちょっと鼻につくかも。面白いのは確かだけど。

2020/08/17

藤月はな(灯れ松明の火)

伝染する悪意と無残な死の気配が村をも取り巻く中、語られるかつての殺人。相手の極端な理想化という一種の傲慢さでもある無垢は相手もろともずた襤褸にしたくなるものなのかもしれません。私もそれが気持ち悪くて汚したいと思ったので。所々のナルキシッスの挿話の皮肉がチーズでの黴のような効果を与えています。ゾンビ、悪魔、狼男、女夢魔のスクブスなど西洋の映画にも出てくる怪異のごった煮のような作品で二日酔いなのにぐるぐる、回転する椅子に座らされるような気持ち悪い悪夢が味わえます。しかし、怪異の最終形態には疑問符がよぎります。

2013/01/19

hamham

ゴーストの攻撃(物理)によって次々と命を落としていく町の人々!残った勇士は70歳の老弁護士と売れない小説家とグレ気味未成年の三人だ!さぁ錆びついた斧を武器に戦うぞ!コンスタンスが黒幕だと思ってたのですがねぇ…。ロリコンの国で育った私としては、幽霊や化け物そのものの話より、60歳にして40代に見える美貌を保ち、20代からも求愛されるステラの存在が恐ろしいのですが…。魔女じゃないのそれ…。60歳でも20代に求愛されるのがグローバルスタンダードなの…?

2015/09/19

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