道具づくし (ハヤカワ文庫 NF 247)
道具づくし (ハヤカワ文庫 NF 247) / 感想・レビュー
KAZOO
別役実さんというと劇作家のイメージが強くこのような随筆三部作を書いているとは思ってもいませんでした。「道具づくし」とあるように、昔の道具についてその起源などを詳しく説明してくれています。「じたんだ」がこんにゃくと同じということを初めて知りました。また「くちおし」が江戸時代に使われていた道具とは知りませんでした。
2015/12/30
まじゅ
ハヤカワノンフィクションの本。高名な民俗学者も知り得なかった現代人が忘れ去った道具の数々。おいとけさま、はなじごく、したすさび等々。当時流行したとされる川柳を交えながらテンポよく読ませる。ところどころにそれらしい挿絵も掲載。不可解極まりないが、昔の人ならさもありなんと一瞬思わせる所が巧妙。上手に騙されて抱腹絶倒したもん勝ち(笑
2012/09/12
米川青馬
読了。たとえば「うどんげ」というものがある。「うどんに生える毛のことである。」この始まりで、4ページ面白く読ませるのである。途中、「ばかばかしい」などと決して言わせないのである。むしろ、この「うどんげ」の形状と感触を人の頭の中にはっきりと形作るのである。控えめに言って、著者はどうかしているのである。さらに問題は、「はし」などが登場するところにある。「はし」は当然、「食事用具としてのそれ」である。何の変哲もない「はし」である。「うどんげ」と「はし」が同列に並ぶに至って、いよいよ我々は煙に巻かれるのである。
2012/10/02
いきもの
かつて存在したと主張される知られざる道具の数々を民俗学的に考察した一冊。ユーモラスな語り口でニヤリとされる部分が多々ある。しかし性風俗に関する道具が多いような気がするのは民俗学にそういう一面があるからなのか著者の趣味なのか。それにしても最初は騙されかけた。
2014/06/16
みーすけ
(借)だまされた~。パラリと見て民俗学的な本だと思い込んで借りたら、予想外の中身でした。さもありなんな解説にもしかして本当に・・・?なんて錯覚をおこしそうです。
2012/05/21
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