ハーバード白熱教室講義録+東大特別授業〔下〕(ハヤカワ・ノンフィクション文庫) (ハヤカワ文庫 NF 379)
ハーバード白熱教室講義録+東大特別授業〔下〕(ハヤカワ・ノンフィクション文庫) (ハヤカワ文庫 NF 379)
- 作家
- 出版社
- 早川書房
- 発売日
- 2012-02-09
- ISBN
- 9784150503796
ハーバード白熱教室講義録+東大特別授業〔下〕(ハヤカワ・ノンフィクション文庫) (ハヤカワ文庫 NF 379) / 感想・レビュー
はっせー
上下巻合わせて色々なことを学ぶことが出来た! 下巻の方はカント哲学やロールズの考えやコミュニタリアニズム、アリストテレスの哲学を主に触れている。正義について各方面の素晴らしい視点で論じていて本当に面白かった。特にアファーマティブ アクションについては興味深かった。過去の差別を現代の自分たちまでこの罪について背負っていかないといけないのかという問題は今のアジア諸国と日本における戦争責任にも通じるものと感じた。哲学には世界を変える力がある。マイケル・サンデルさんのその言葉に力を感じた!
2020/02/25
カピバラKS
●サンデルは、殺人鬼から逃亡者の居場所を聞かれた際にも嘘を禁じたカントや奴隷制を擁護したアリストテレスについて、三寸不爛の舌で巧みにフォローしつつ、道理に適った考え方は多元的に存在し、異なった考えを尊重することが大事だと示す。●ところで、カピバラKSの旧友だが、一人はれいわ新選組の活動家となりツイッターで雑言を並べ立て、もう一人はユーチューブで「本当のことを知り」日本保守党を応援している。二人とどのように向き合っていくのか、サンデルはヒントを与えてくれたように思う。
2024/08/28
ころこ
カントを引き継いでロールズの正義論までを仮設的契約(社会契約論)として概括する。ここまでの議論は、多元性(リベラリズム)という前提がある。これに対してサンデルは、アリストテレスの目的論を対抗させる。善と美徳の目的論は多元性と相反することに気付く。その上で、サンデルの立場であるコミュニタリアニズムが紹介される。ここで重要なのは、その批判であるリベラリズムを先に同じ位の分量で学習させていることだ。それどころか、批判側のリベラリズムの説明が要点を突いていて、本書の最も読みどころだったりする。そして、コミュニタリ
2023/12/03
樋口佳之
ここまで話し合ってきた、過去の過ちに対する公の謝罪と賠償に関する問題というのは、今日の政治で、最も道徳的に争われ、解決困難で、議論されてきたものだ。これ以上に繊細で、激しやすく、感情的で、道徳的に衝突する問題はほかにはない/学生さんの発言で、歴史の問題ではない、問題である以上それは現在の問題なんだという主張、正しいな。
2020/07/03
ちゅんさん
下巻もやや難しく理解出来ないところが多かったが哲学ってそういうものだと思うので興味深く読めればいいのかなと。とはいえ本書はおそらくこういう類の本にしては読みやすく分かりやすいと思う。引き続き哲学系の本も読んで行きたい。
2024/02/16
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