Kitano par Kitano: 北野武による「たけし」 (ハヤカワ・ノンフィクション文庫)
Kitano par Kitano: 北野武による「たけし」 (ハヤカワ・ノンフィクション文庫) / 感想・レビュー
ねりわさび
2010年にフランス人ジャーナリストが取材した北野武インタビュー集。芸能や映画、人間心理といった多角的な面からたけしを分析しており面白い。心に残る話が多く近年の自伝ものとしては秀逸と思います。面白かったですね。
2023/03/14
Isamash
フランスの日刊紙特派員ミシェル・テマンのインタビュー2010年発行著作。たけしが自身の考えをとても素直に吐露しておりとても面白かった。殆どタケシ映画見れていないが、ひとつひとつの監督意図を吐露しており興味大。映画評論に関して「日本人はもと個人個人が自分で判断する感覚を磨いていかないとだめだと思うんだ。もっと自分自身で考えなきゃ。」と述べており、映画領域に限らずのことで大共感。超多忙の中でのタップダンス練習や絵を描く日常に驚き。ある時期の多くの女性への耽溺を告白。意外な歴史修正主義への激しい批判に共感覚え
2024/03/30
9
シャイな彼が語らなそうなことを語っているのは、フランス人ジャーナリスト相手だからなのかな。後半の政治のあたりはいつもの彼のリップサービスみたいなところもある気がしたけど。何よりもこの本が読みたかったのは、彼の映画について色々語られていると知ったから。また全部見直したいな。そしてアウトレイジ以降も彼が何を思って制作したのかぜひ聞いてみたい。彼の勤勉さに(彼自身は楽しいと語っているけれど)心底尊敬の念を抱いた。
2015/11/02
Holger
北野武は、日本人以上に映画人としての北野武を評価するフランス、その国の記者の前では、普段の道化の仮面を脱ぎ捨てて本音トークで語ったのか、蓋をあけてみたら、ヨーロッパの賞をありがたがり、日本についていかにダメでどうしようもない国なのかを外国に向けて嬉々として語る毎日新聞の英語版(waiwai)のような俗物だった。無論、インタビュアーの思想が偏っていて、おかしな編集をされている可能性もある。アジアやアフリカを植民地にした西洋列強を断罪する場面において、フランスについての扱いが随分と控えめなのが根拠にもなろう。
2013/09/29
ソノダケン
『座頭市』の映画化を任されたとき、北野武は勝新太郎版をビデオで数本見ただけだった。東映ヤクザ映画世代だから縁がなかったのだろう。たけし版座頭市の殺陣は、彼の現代アクションと同様にボクシングの要領で暴れる。刀でワンツーを決めるのだから斬新だ。『元気が出るテレビ』で組んだ松方弘樹に批判されるが、それだけ破壊的だったわけだ。斯様に北野映画は興味ぶかい題材であり、本書も貴重な資料に違いないが、話はとりとめもなく食い足りない。たけしはまだ語り尽くされてない。
2015/12/08
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