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紙つなげ! 彼らが本の紙を造っている: 再生・日本製紙石巻工場 (ハヤカワ文庫 NF 486)

紙つなげ! 彼らが本の紙を造っている: 再生・日本製紙石巻工場 (ハヤカワ文庫 NF 486)

紙つなげ! 彼らが本の紙を造っている: 再生・日本製紙石巻工場 (ハヤカワ文庫 NF 486)

作家
佐々涼子
出版社
早川書房
発売日
2017-02-09
ISBN
9784150504861
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紙つなげ! 彼らが本の紙を造っている: 再生・日本製紙石巻工場 (ハヤカワ文庫 NF 486) / 感想・レビュー

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はっせー

3.11。東北に津波が襲った日に出版業界の将来を左右する出来事があった。日本製紙の工場が被災した。紙が刷れなくなってしまったのである。この工場が半年で復興した様子を描いた本である。まずなんといっても紙や機械に対する想いが熱い!そして皆がなにがなんでもやってろうという気持ちは読んでいるこちらにも元気を与えるものであった。危機に瀕した人間の底力を実感した。家族や地元のために工場を再建する姿に感動した!今年で3.11から10年経つ。そんな節目の年に紙をめくりながらこの本を読んでほしいと思う作品でした!

2021/01/20

yoshida

東日本大震災で津波に呑み込まれた日本製紙石巻工場。そこから6ヶ月で生産再開するまでのノンフィクション。あわせて語られる震災の日からの石巻の様子。率直に言って素晴らしい作品を読んだ。この作品は美談だけではない、新聞やテレビでは報道されない現実がある。震災の夜、喪われてゆく命。略奪や窃盗など、非常時に表れる人間性。そんな中でも天災に翻弄されながらも愚直に生きる人々の姿に私は涙した。エピローグでも泣く。人生は一度きりで絶対の保証などない。ならば一つしかない自分の命を大切に精一杯生きよう。そう思わせてくれた名著。

2018/03/04

おしゃべりメガネ

【東日本大震災・あの日を忘れない】やはり涙が止まらない。何度も何度も読み返していますが、こんなにもどの頁をめくっても、泣けてしまう作品はいまだかつて出会ったことがないし、おそらく今後も現れないだろうと思います。日本製紙さんの復興にかけるアツい戦い、かかわるリーダー達の揺るがない思いなど胸がアツくなります。集英社さんや他の製紙工場さんとのつながりなども涙なしには読み進めていけません。やはり、なんといっても『エピローグ』が素晴らしく、この章は頁を捲るたびに涙が溢れ、なかなか読んでいけません。追悼、そして合掌。

2018/03/11

小梅

東北大震災から7年目にやっと読む事ができました。本は紙派です!と言いつつ、その紙がどこでどのように造られているか全く知りませんでした。出版社により紙が違うのは気づいてましたが…その程度の認識でした。震災直後に、日本人は凄い!暴動や盗みが横行する事なく給水所に並んでる人々を海外から称賛されてました。でも現実は…そうですよね。確かに海外と比べたら少ないだろうが、ありましたよね。エセNPO、エセボランティアもいたんですね。最後に、使用紙は石巻工場の8号抄紙機で造られた文庫用紙である事が記されていた。

2018/03/12

へくとぱすかる

震災から立ち上がった、復興のシンボルとも言える工場の話。それを読んだのが、大阪北部での地震の直後、というのも何かの偶然かもしれない。東日本の震災については、津波のすさまじさがよく言われるが、その詳細が、このようなものだったとは。まさに絶句。それをほぼ人力で復興させたのは奇跡としか言えない。いつなんどき当事者になるかもしれない地震。これは他人事ではない。

2018/06/19

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