メソポタミヤの殺人 (ハヤカワ・ミステリ文庫 ク 1-5)
メソポタミヤの殺人 (ハヤカワ・ミステリ文庫 ク 1-5) / 感想・レビュー
本木英朗
ミステリの女王ことクリスティーの作品のひとつである。俺は中学・高校・大学と3回読んでいて、今回で4回目であるが、最後までさっぱり分からなかったよ、うん。ルイズの最初の結婚は悲惨を極めた。その思い出から逃れようと、考古学者レイドナー博士と結婚した彼女のもとに、殺された前夫からとしか思えない奇怪な脅迫状が舞い込み始めた……という話だ。さすがポアロというしかないってば。まあ、訳者の方がちょっとねえ、という気もするが、それは新訳版でいづれまた!ということで。まあ、総じて大満足でございました。
2020/12/25
Cinejazz
古代遺跡発掘調査に同伴した麗夫人が、鉄格子の窓のある半密室状態の宿舎内で殺害された。折しも(都合よく)、中東訪問中の名探偵ポアロが登場と相成るも、第二の殺人事件が発生する。ポアロは犯人は調査隊メンバ-の中にいると断言して「心理学的には完全に事件の謎が解き明かされました。しかし、証拠は何もありません。全然ないのです・・・」読者を煙に巻きながら最後に明かされる真相とは、人間心理の闇に潜む哀哭にあった!・・・やっぱり見破れなかった、1936年のA.クリスティ作品でした。
2023/05/23
Ribes triste
考古学者レイズナー博士夫人付の看護婦として、テル・ヤリミアの発掘隊と合流したエィミー・レイザラン。理知的で快活な彼女の視点で語られる物語は、テンポ良く魅力的でした。おまけにポアロの助手まで買ってでて…。うん、面白かった。
2018/10/25
elf51@禅-NEKOMETAL
ポアロ物第12作目。こういうトリックはディクスン・カーも使っているが,発掘現場というところを巧く利用している。トリックより,ポアロの心理分析からの謎解きを楽しむ本だろう。ミステリ評論家千街さんの言う「クリスティー自身の結婚・離婚・考古学者と再婚とほとんど一緒でそこが面白い」を知れば感慨も一層だろう。途端にポアロの心理推理が深味を増す。
2020/07/30
ひとしろっく
ポアロシリーズ。意外な犯人も良いし、訳者が良いのか映画を観ているように様々な場面が思い浮かんだ。唯一残念なのはタイトル。もうちょっと捻って欲しいところ。
2022/08/21
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