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杉の柩 (ハヤカワ・ミステリ文庫 1-11)

杉の柩 (ハヤカワ・ミステリ文庫 1-11)

杉の柩 (ハヤカワ・ミステリ文庫 1-11)

作家
アガサ・クリスティー
恩地 三保子
出版社
早川書房
発売日
1976-08-01
ISBN
9784150700119
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杉の柩 (ハヤカワ・ミステリ文庫 1-11) / 感想・レビュー

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背古巣

ほぼ一気読みでした。メアリイが可哀想ですね。何の落ち度もないのに犯人の欲のために殺されてしまうのですから・・・。第一部はゆっくりとした展開です。第二部でポアロが登場して関係者から聴取を行っていきます。ここから面白くなります。そして第三部。法廷での逆転劇。見逃しがちなほんの小さな嘘から真実を探り出す。ポアロはすごいですね。犯人が分かった時はえーー!?でした。よくまああれだけの聴取からこれだけの真相を導き出すものですね。それだけクリスティが素晴らしいということですね。

2017/05/16

夢の中で枕濡らし

「杉の柩」と、キヘン二連発で地味目な一見印象を抱かせる本作は王道捜査という推理の幹に人間模様や裁判模様といった枝や葉もちらつくそれはまさに杉の木の様で杉出てきたっけか?と首を傾げるも肝心要のミステリーの面では途中現場近くに薔薇があったことが発覚。蔵馬かタキシード某仮面の仕業かと一瞬杉を揺らすも落ちてこず世界線が違うという理由で容疑者を外れてしまい犯人当ては不発に終わった。会話劇が多いことからも他の同作者作品と比べてもかなり速読で読み終わることが噂されている本作。登場人物も少なく、あっさり塩味サフラン乗せ。

2022/01/29

旅人(𝒕𝒂𝒃𝒊𝒕𝒐)

三角関係のもつれか、遺産相続をめぐる欲望の果てなのか。動機も機会ももつエリノアは、真犯人なのかそれとも、エリノアを憎むものが罪を着せようと仕組んだ罠なのか…。一見わかりやすい事件の裏の物語を、ポアロは会話の中から真実を見出していく。いつものユーモアは影を潜め、濃い霧の中にいるような物語でしたが、退屈はしませんでした。

2022/10/10

はね

これも好きな作品。英国的なちょっと暗い重苦しさと、メロドラマティックな雰囲気。資産家で寝たきりの叔母を訪れた甥姪カップル、叔母のお気に入りの、使用人の娘。美しい娘に心を奪われる甥。やがて叔母が死亡。遺産相続、婚約破棄。動機も機会も何もかもが姪エレノアの犯行を指し示す状況での、娘メアリーの死。同時に叔母の死への疑惑も。エレノアに想いを寄せる医師の依頼を受け、調査に乗り出すポアロ。法廷での大逆転劇が気持ちいい。本来は情熱的な質でありながら、必死に自制して冷淡にまで見えるほどに振る舞うエレノアが美しい。

2016/08/03

Gen Kato

読み逃しクリスティー作品のひとつ。ミステリーとしてより恋愛小説的にいろいろ考えさせられる。好きすぎる相手とは幸福にはなれない、という、アガサ姐さんからの忠告のような…

2016/12/26

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