パディントン発4時50分 (ハヤカワ・ミステリ文庫 1-13)
パディントン発4時50分 (ハヤカワ・ミステリ文庫 1-13) / 感想・レビュー
ヴェネツィア
ミス・マープルを探偵としたシリーズの1冊。老嬢の探偵というのも珍しい。彼女の登場場面は少なく、ここぞという時にのみ。すれ違う列車から殺人事件を目撃し、そこから事件を発展させていくという手法はスリリングで面白いが、マープルの推理にも、そして決定的な場面でも大胆なと言えばそうだが、思い込みに過ぎないとも言えそうなところがミステリーとしては弱点か。また、クラッケンソープ家の面々と謎のフランス人女性の存在は、やたらに読者をミスリードしてゆくものであり、これまた狡いと評されかねないものである。クリスティのファン⇒
2022/08/09
punyon
【クリスティー再読本】読み始めてすぐに、あっ、あっ、すれ違う列車のやつね。読んだよ読んだ、遥か昔、中学生の頃に(笑)死体隠蔽と発見の手口はすぐに思い出す。けど、犯人は??(´Д`)ハァ…列車の中から消えた女、ミスマープルの推理での死体発見!が、身元はなかなか判明しない。そんな中、後半に向けて次々と起こる、お金に目が眩んだ人の欲望が引き起こす殺人。なるほどねぇ~ミスマープルがキーワードを口にした時に思い出してもよかったはずなのに(^^;)こりゃ、一からゆっくり読み直させていただきます(๑´ڤ`๑)テヘ♡
2021/04/12
本木英朗
ミステリの女王ことアガサ・クリスティーの代表作のひとつである。俺は中学・高校・大学生と3回読んでいた。今回は先に日本のドラマで先に見たので、4回目であるがほとんど覚えていた。30分も眠っただろうか、パディントン発4時50分の列車に乗り込んだマクギリカディ夫人はふと目を覚ました。その時、夫人は並走する列車の社葬に殺人の瞬間を見た!という話から始まる。この後も名探偵ミス・マープルや家政婦のルーシー、そしてクラッケンソープ一家などが出てくるのだ。まあ最後はミス・マープルが名推理をするのであるがねえ。(→)
2021/01/30
ほう
ミス・マープルの友人マギリカディ夫人が目撃した殺人事件から物語が始まる。登場人物を整理しながらどっぷりと浸かって読み進める。家政婦のルーシー・アイズバロウの描かれ方が魅力的。最終ページまで読んで、さて彼女自身の結末はどう言うことになったのだろう?筋立ても展開も申し分なくおもしろいけれど、犯人の描写が少し弱いような気がする。
2022/07/04
assam2005
ドラマを見て、触発されて手に取りました。ミス・マープルよりポアロの方が好きなので、こちらは初めて。家政婦ルーシーがマープルの手足となり、事件解明の糸口を探す。ドラマはかなりカットされ、強引な部分もあったのと、配役のせいか、犯人がバレバレなのに対し、原作は…確かに巧妙。犯人がわかった上で読んだ為、いかにミスリードさせようとしているかがよくわかる。とはいえ、やはり推理ものは犯人を知らない状態で読むべきだと実感しました。しかし、やたらと誤植の多いのが気になる一冊でした。
2018/04/04
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