NかMか (ハヤカワ・ミステリ文庫 1-42)
NかMか (ハヤカワ・ミステリ文庫 1-42) / 感想・レビュー
星落秋風五丈原
第二次大戦中、ベレズフォード夫妻は暇を持て余していた所、ドイツに内通している大物スパイの正体を探る任務がトミーの元に舞い込んできた。敵は暗号名「NかM」性別も判明していない。オフィス仕事だとタペンスに偽ってスコットランドの無憂荘に出かけてきたトミーが現地で見たものはブレンキンソップ夫人と名乗るタペンスの姿だった!
2006/06/19
旅人(𝒕𝒂𝒃𝒊𝒕𝒐)
第2次世界大戦中に発刊された本書。クリスティーの戦争に対する思いが多く綴られており、今この時代にとても強く共感を呼びます。物語の展開も、冒険ありミステリの謎解きあり、特にラストのタペンスの活躍が見事です。戦争中の暗い時代に、あえてユーモアたっぷりのトミー&タペンスを書いたクリスティーに、励まされた読者達がたくさんいただろうなぁ。
2022/10/26
まゆみ
1941年刊行。トミタペシリーズ短編含めて3作目。トミタペ40代。第二次世界大戦の時代。ナチスの大物スパイの正体を突き止める英国情報局からの依頼から始まる冒険ミステリー。トミーの怖れない行動力もよいけれど、やっぱりタペンスの機知に富む行動は、カッコいい。うまく行き過ぎにと思うところも細かく随所にあるけど、大きな話の流れに気をとられて気にならないほど。最終的に追い詰められたところからの大逆転劇は、ワクワク。最後の仲睦まじい2人と子供たちとのやり取りに心穏やかに読書タイムを終えることが出来ました。
2024/11/16
あさみ
トミーとタペンスシリーズ第三弾。世の中は第二次世界大戦中。46歳になったトミーとタペンスはじっとしていられず軍に協力を申し出るが、年齢を理由に断られるばかり。そんな中、昔の知り合いから、ナチスドイツのスパイを探す依頼が舞い込む。数十年前に読んだきりだったけれど犯人二人のうちひとりは憶えていて、ひとりはすっかり忘れていた。ただ前に読んだ時も思ったけれど、子どもの行動とかタペンスの考えなしなところとか、キャラの動きにイマイチ納得できないことも。まぁ時代が移り変わっているということで。
2021/05/06
Jimmy
トミーとタペンス物で、スパイ物といえばそうなんですが、十分フーダニットでもあり、十分楽しめました。問題作を立て続けに発表した後の絶頂期ながら、ある意味ちょっと息抜き、的な意味でこうしたオーソドックスながら肩の凝らない作品を楽しんで書いたんだろうな、って。
2024/09/04
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