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黄色いアイリス (ハヤカワ・ミステリ文庫 1-56 クリステイー短編集 10)

黄色いアイリス (ハヤカワ・ミステリ文庫 1-56 クリステイー短編集 10)

黄色いアイリス (ハヤカワ・ミステリ文庫 1-56 クリステイー短編集 10)

作家
アガサ・クリスティー
中村妙子
出版社
早川書房
発売日
1980-08-01
ISBN
9784150700560
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黄色いアイリス (ハヤカワ・ミステリ文庫 1-56 クリステイー短編集 10) / 感想・レビュー

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星落秋風五丈原

同じ引き立て役でも、探偵のキャラクターによっては、随分ばつの悪い思いをさせられる。とりわけ顕著なのが、クリスティーが生んだベルギー人の探偵・エルキュール=ポアロの友人にして医師、ヘイスティングスだ。彼はポアロに始終ロマンチストぶりをからかわれ、「西部の星盗難事件」(「ポアロ登場」収録)では、何とかよい所を見せようと余計な口出しをしたために、穴があったら入りたくなる思いをする。いくら友人といったって、そんな経験をさせられるのは、気分のいいものではないだろう。

2004/07/25

旅人(𝒕𝒂𝒃𝒊𝒕𝒐)

表題作の「黄色いアイリス」は、現在のこの舞台に過去を蘇らせて、過去の事件の真相をポアロが鮮やかに解き明かす。タイトルも素敵。「あなたの庭は…」には、ポアロの優秀な秘書、ミス・レモンが登場。ヘイスティングズとは正反対の完璧だけど想像力のかけらもないミス・レモンにポアロが残念がっているところが面白い。「二度目のゴング」は中編「死人の鏡」の原型だったり、出だしが長編作と同じような作品もあって、クリスティーの創作活動の多彩さが垣間見える。

2022/10/01

くみ

短編集。ポアロ、ミスマープル、パーカーパインが詰まってます。ポアロは現役の頃で、元気がいいし、周りの人もポアロを周知していて、嬉しい。余計な感傷を、抱くことなくミステリに集中できました。特に2度目のゴングはお気に入り。唯一のシリーズものではない作品「仄暗い鏡の中で」これはいかん。全然共感できん。

2022/03/13

Jimmy

ポアロ、マープルにパーカー・パイン、ノンシリーズも混じった短編集。その後の長編のプロトタイプがいくつかあって、デジャビュ感に苛まれますが、やはりクリスティ、総じて上出来な作品ぞろいです。特に表題作は謎の電話とそのかけ主がわからない、という不可思議がまた味付けがうまい。

2021/01/07

みい⇔みさまる@この世の悪であれ

☆×4.0…ハズレなき短編集。中には神秘めいたものといわゆる「縁結び工作」なんていう面白い作品もあります。なんか後者の作品は現代に通じていてなんか新鮮でした。秀逸なのは表題作かな。展開はあいにく読めてしまったけど思わぬ手段を用いたポアロには驚きました。普通やるような手段じゃないしなぁ。

2010/07/13

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