教会で死んだ男 (ハヤカワ・ミステリ文庫 1-71 クリスティー短編集 12)
教会で死んだ男 (ハヤカワ・ミステリ文庫 1-71 クリスティー短編集 12) / 感想・レビュー
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学生時代に買った短編集。「クラブのキング」や「呪われた相続人」もなかなかだけど、子どもの頃に出会って以来ずっと好きな「スズメ蜂の巣」がやはり白眉。わずか20ページの短い物語だけど太宰治「黄金風景」にも似た読後感を得られる。イヤミスやバカミスとかいろいろあっていいけど、こういうのは何ミスと呼ぶべきだろう。しみじみ系のシミミス? 最後の話では久し振りにミス・マープルに会えた。ポアロはだいぶ読んだけど彼女のシリーズは未読がかなりある。今後の楽しみ。でもその前に「予告殺人」を再読するかな。クリスマスはクリスティ。
2022/12/20
星落秋風五丈原
本書収録の「二重の手がかり」に登場するロシアの貴族、ヴェラ・ロサコフ伯爵夫人こそポアロのマドンナにほかならない。美人でゴージャスなファッションに身を包み、何より悪事が見破られたと知ってもちっともうろたえない度胸の良さが決め手となりました。敵ながらイイ女、ロサコフ夫人。エンディングでポアロに「また会うかもしれないよ。」と言わせていますが、その通り、ある短編で再登場します。 その時も地下鉄の逆向きのエスカレーターですれ違いざまに謎めいた言葉をつぶやく、という粋な事をやってのけています。探してみて下さい。
2006/07/08
旅人(𝒕𝒂𝒃𝒊𝒕𝒐)
ポアロものは、初期に書かれた短編なので、懐かしい雰囲気が漂う。「青列車の秘密」や「死人の鏡」の原形的な作品もあって、短編と中長編の違いを楽しむのも良いかも。100年前の社会生活をお喋りなおばさんが語って、ポアロもたじたじ…つい事件を引き受ける、なんていうのも面白くて、クリスティーのキャラクター作りはとても秀逸。
2023/02/27
barcarola
西村京太郎さんの「名探偵なんか怖くない」を読んだのを機に再読。
2024/10/05
ハナックス
一話ずつはとても短いのだが(20~30ページ)、面白かった。ドラマと対比させると益々面白い。クリスティの怪奇物は読んだことがなかったのだが、『洋裁店の人形』は、雰囲気があって良かった。
2016/03/16
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