アクナーテン (ハヤカワ・ミステリ文庫 ク 1-90 クリスティー戯曲集 7)
アクナーテン (ハヤカワ・ミステリ文庫 ク 1-90 クリスティー戯曲集 7) / 感想・レビュー
旅人(𝒕𝒂𝒃𝒊𝒕𝒐)
戯曲で書かれているので、劇として舞台で見た方が面白いのだろうか。アクナーテンの理想とする平和や非暴力はわかるが、実際には民の幸せにつながる具体的な施策が行われていないところに、読んでいて歯がゆいし物語としても魅力を感じなかった。
2021/07/04
madhatter
再読。エジプト史の空白を、クリスティが描いた史劇(因みに解説はあの吉村センセイだ)。もしかしたら、本作はクリスティ自身が歴史を「推理」した結果の作品なのかもしれない。物語は、理想を欠いた現実主義と、現実を無視した理想主義の対立とまとめられるだろうか。それぞれを純粋に代表するメリプタハとアクナーテンよりも、両者の間で引き裂かれそうになる、ティイやホルエムヘブの苦しみの方が現代人には理解できるかもしれない。個人的にはネゼムートが結構好きなのだが。
2010/11/13
みい⇔みさまる@この世の悪であれ
☆×4.0…これはミステリーよりも歴史ものですね。ひとりの美に生きたものの栄光と荒廃の物語です。彼は生まれる時代を間違いましたね。もし彼が現代だったらはそれはそれはすごい男であったでしょうね。しかし歴史には必ずといっていいほど、悪女が出てきますね。まあ言葉は悪いのでありますが「ひっぱたいてやりたい女」が出ていましたしね。
2010/10/25
きじねこ
これって上演するとどのくらい時間がかかるんだろう。舞台装置も大変そう。アクナーテンの理想は理想として、自分は好きなことをし、美しいものに囲まれているっていうのは良くないと思う。理想を貫くのならば、行動もしなくては。命令だけ下しても、結果をきちんと見ていないし。ネフェルティティが可哀想。
2013/03/04
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