KADOKAWA Group

Facebook X(旧Twitter) LINE はてブ Instagram Pinterest

帝王死す (ハヤカワ・ミステリ文庫 2-13)

帝王死す (ハヤカワ・ミステリ文庫 2-13)

帝王死す (ハヤカワ・ミステリ文庫 2-13)

作家
エラリイ・クイーン
大庭 忠男
出版社
早川書房
発売日
1977-06-01
ISBN
9784150701130
amazonで購入する Kindle版を購入する

帝王死す (ハヤカワ・ミステリ文庫 2-13) / 感想・レビュー

powerd by 読書メーター

Yuki

最初の35ページでクイーン家への闖入者エーベル・ベンディゴが現れ、脅迫状が来たので知恵を借りたいと強引にクイーン親子の休みを確保し、目隠しをさせて秘密のベンディゴ島まで飛行機で連れ去るというちょっと「水曜どうでしょう」的な展開を見せられて頭がいろんな意味で混乱した(笑)。いやこら拉致だよ。冒険小説めいたベンディゴ島の描写が不穏で楽しく、後半は帝王キング・ベンディゴの謎めいた死をほどくために情報を集めるくだりなど、なかなか社会派じみていた。エラリイ・クイーンの異色作。個人的にはなかなか好き。

2018/03/27

Small World

一風変わったエラリー・クイーンのライツヴィルシリーズの№5です。変わっているのは、舞台が武器商人の帝王の謎の島というところで、まるで007がスペクターの基地に幽閉されてる感じなのです。そこで起きる脅迫と殺人事件!、と言いながら、どこがライツヴィルシリーズなのかと思っていたら、なるほど、そういうことだったのですね。って感じでした。このシリーズもあと一冊になってしまいましたので、今年中に読み上げようと思います。

2020/05/24

yucchi

【図書館本】《密室祭第1弾》物語開始早々にエラリーとパパが拉致られて孤島に軟禁状態。さらに密室での予告殺人に遭遇する。事件が起きるまで長ッ!事件背景にページを割いているので少し間延びしてしまっている印象がある。密室トリックも普通に考えればわかってしまう程度なので、余計な部分は削ぎ落として中編位でもよかったかな。っていうかこれライツヴィルシリーズだったのね。

2014/10/10

Tetchy

今までのクイーン作品の中で最も舞台設定が凝っており、後期クイーンの諸作で深みが増した人間ドラマの一面にさらに濃厚さが増した、リーダビリティ溢れる作品だ。しかもドラマチックな設定の中、密室で銃で撃たれるという不可能犯罪が起こる。しかしこの魅力的な謎の真相は正直期待外れの感は否めない。しかしなんとも暗喩に満ちた作品だ。ベンディゴ兄弟の名前は無論ながら、クイーンに相対する相手がキング。しかも題名は“The King Is Dead”。今回の冒険小説的な設定からも、このキングの意味を考えると色々想像の翼が広がる。

2011/01/26

ミンティア

なんだかんだで初のエラリー・クイーン。 この海外小説はすんなり登場人物を覚えることが出来たので、割と早い段階で世界観にのめり込むことが出来ました。特に好きななのはジュダだったりします(笑) 密室トリックは少し拍子抜けした気がしますが、案外思いつかないもので感心しました。ですが、この小説の醍醐味は「動機」にあると思います。動機を知った時に驚かずにはいられませんでした。 そしてタイトルの「帝王死す」。なるほどこの作品にぴったりなタイトルだと読み終えてそう浸りました。

2012/12/17

感想・レビューをもっと見る