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最後の一撃 (ハヤカワ・ミステリ文庫 2-14)

最後の一撃 (ハヤカワ・ミステリ文庫 2-14)

最後の一撃 (ハヤカワ・ミステリ文庫 2-14)

作家
エラリイ・クイーン
青田 勝
出版社
早川書房
発売日
1977-07-01
ISBN
9784150701147
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最後の一撃 (ハヤカワ・ミステリ文庫 2-14) / 感想・レビュー

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Tetchy

事件の発生から27年後になってようやく事件の真相が明らかになる。時代が、世相が起こした事件であった。そしてそれはそのまま作者が歩んできた道のりでもあった。彼が作家生活を振り返ったときにそれまでの歴史的出来事を物語に、ミステリに取り込むことを思いついたのではないか。後期の作品においてこれほどの仕掛けと演出とそして複雑なロジックを駆使しただけに本書にかける意欲がひしひしと伝わった。やはりクイーンはとことんミステリに淫した作家であった。初心忘れるるべからず。本書はそれを自らの肝に銘じた作品ではなかっただろうか。

2021/02/20

浅木原

これでクイーン正典39長編を読破。これがエラリー最後の事件になる予定だったっていうのが納得のいく演出が色々あってちょっと感慨深い。謎解きに関しては「そんなこと言われても……」だし、エラリーがそれに27年も気付かないことは決定的に不自然。同種の罠を用いた他のクイーン作品の犯人と比べてもこの犯人像は薄いし、郷愁と感慨以上のものは特にないかなあ。せめて事件そのものが『ローマ帽子』刊行前の出来事で、『ローマ帽子』刊行後に解決する形にしてれば自然だったのでは……(謎解きに納得できるかは別として)。

2017/07/10

**くま**

長いしぺダンティックだし、しかも明らかに日本人向けではないので(知識的に無理なとこがある。クイーンは多いよね・・・)、あまり人には薦められない作品。エラリイの恋愛含め恋愛要素高いけど、あまり興味を感じず。犯人と動機は私は当てましたよ! といっても半分勘に頼っていた気もしますけど。この動機は他のクイーン作品?(違う作者の作品かも)で前に見たことがありました。歌になぞらえて届く贈り物(メルヘンだな)や25年の歳月を経て解決される殺人事件・・・など、なかなか展開が私好みだったので、それなりに楽しく読めました。

2014/02/20

マキマキ

出版社名で謎が解けたシーンはさすが。犯人の動機は単純だけれども、その他の謎が面白さを引き出してる。最初の章でのミスリードでアッと言わせるのも面白かった。

2018/02/25

ako

再読。「ローマ帽子の秘密」の後に起こった、エラリイが手掛ける2つ目の事件。自分のせいで身重の妻が亡くなったのに、それを双子の息子の一人に責任を押し付けた男がいた。それから25年後、邸でのクリスマスパーティーに招待されたエラリイ。邸の主人は奇妙な贈り物をもらう。図書室では見知らぬ男が殺されていた。男女の四角関係が物語のアクセントになっている。エラリイには解けなかった事件が27年を経て明らかになる。と書けば聞こえはいいが、贈り物の謎が拍子抜けだった。盛り上がるだけ盛り上げて突き落とされた感じ。

2013/05/26

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