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フォックス家の殺人 (ハヤカワ・ミステリ文庫 2-32)

フォックス家の殺人 (ハヤカワ・ミステリ文庫 2-32)

フォックス家の殺人 (ハヤカワ・ミステリ文庫 2-32)

作家
エラリイ・クイーン
青田 勝
出版社
早川書房
発売日
1981-05-01
ISBN
9784150701321
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フォックス家の殺人 (ハヤカワ・ミステリ文庫 2-32) / 感想・レビュー

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W-G

現在進行形の事件は一つもなく「地味」という評価が多い。クイーンらしいロジックは適度に散りばめられ、ラストも工夫があり、読み口も爽やかです。しかし、どうしても「これをクリスティが書いていたらどうなっただろう…」という比較をしてしまう。『回想の殺人』テーマを扱うクリスティの上手さは、小技を効かせて景色を一変させるのだが、ライツヴィルの人たちは不変。いい人はどこまでもいい人で、性悪は性悪なまま。父親が母親を殺したトラウマが、嫁の首を絞める衝動に繋がるか?という根本的な疑問に目をつぶれば、まずまずの良作。

2016/07/23

Tetchy

地味な展開なのに読ませる。後半の二転三転する展開の読み応えといったら、数あるクイーン作品の中でもトップクラスではないか。そして二転三転する捜査の末、明らかになる真相とはなんとも云えない後味を残す。世の中には知らなくてもよい真相もある。本書の真相はまさにそうだし、またこれはクイーン自身の手によるあの名作の変奏曲でもあると解釈できる。戦争後遺症という社会問題をファクターにして人間描写が欠点だった本格ミステリに人物像へ深みを持たせるのがこの頃のクイーン作品の特徴。この作品が現在絶版状態なのが非常に残念だ。

2012/07/19

ホームズ

2009/07/31 ライツヴィル物は他のエラリイ・クイーンのシリーズとは雰囲気が違いますね。全体的に暗い雰囲気が漂ってる感じで。事件も家庭の暗い部分の話とかが多いし。まあこの雰囲気も好きですけどね(笑)今回は過去の事件の調査だったけど現代でも色々と動きがあって楽しめました(笑)事件の真相はなんとなく予想がつくところはありますね。それでも楽しめるのは良いです(笑)

2001/12/31

みっぴー

災厄の町から数年後…エルが再びライツヴィルに戻ってきました。十数年前に妻を毒殺した男の無罪を証明するためにーー。過去の証言を元に事件を洗い直していく、いわゆる回想殺人ものです。緻密なロジックが各所に散りばめられていて、ライツヴィルシリーズでは一番クイーンらしい作品だと思いました。黒とも白とも言えないラスト、いい感じに余韻に浸れます。そしてフォックス家の皆様の今後がとても気になります。再出発して、素晴らしい家庭を築き上げてほしいですね…。

2015/08/19

Small World

クイーンのライツヴィルシリーズNo.2を読了です。地味な作品として定評のある本書ですが、どうしてどうして、なかなか面白かったです。確かに、シリーズとして「災厄の町」と「十日間の不思議」に挟まれると地味に映るのかもしれませんが、ひとつひとつ事実を積み上げていくエラリイはらしくて格好いいのです。 すでに「十日間~」は読んでるので、次はNo.4に進んでいきたいと思います。

2018/10/17

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