シャーロック・ホームズの災難 下 (ハヤカワ・ミステリ文庫 2-39)
シャーロック・ホームズの災難 下 (ハヤカワ・ミステリ文庫 2-39) / 感想・レビュー
鐵太郎
下巻も、さまざまなパスティーシュとパロディ。上巻と同じように玉石混淆で、しかもホームズ愛の熱気がこもったもの。パロディに関しては、いまの視点で見て「痛い」ものが多いのはしかたないかな。でも正統派のパスティーシュについては、外れもあるけど良いものがありますな。ラッフルズのと絡みは失望だったけど、名前はふざけているのにソーラー・ポンズがこれほどのレベルとは思わなかった。シャーリー・ホームズの一編も、女性に置き換えたキワモノなどではなく、実に見事。クイーンは良い仕事を残してくれましたな。
2018/12/24
Tetchy
偉業とも云える本書だが、収集された作品の内容の出来はそれほどいいものではなく、寧ろ傑作と呼べる作品はなかったというのが率直な感想だ。特に総じて感じるのは、偉大なる探偵を戯画化している作品が多いことだ。したがってこのアンソロジーは歴史に埋もれそうになりつつあったホームズのパスティーシュを残すための文学的功績以外、その価値はないだろう。特に文学史にも名を残す大家マーク・トウェインやO・ヘンリーらがホームズ物を書いていたというのは今に至るに知らなかったし、それを知るだけでも価値はあるだろう。
2010/09/11
ホームズ
下巻のほうは本当のパロディって感じの物が多かったので好き嫌いが分かれるでしょうね~。ソーラ・ポンズ物の『廃墟の怪事件』は『黄色い顔』のような展開になるのかと思った(笑)『編集者殺人事件』『不死の男』などが良かったです(笑)こうゆうシリーズは当りハズレがありますが「シャーロック・ホームズ」って名前つくと読んでみないと気がすみませんね(笑)
2009/06/21
**くま**
クイーン編集、ホームズのパロディ・パスティシュ集第2弾。こっちは素人(?)な作家さん中心なので読みにくい・・・。上巻の豪華作家陣の方々はやっぱり上手だったんですね。笑 この中では私はリーコックとA.E.Pのものが好みでした。全体的にホームズの娘さんとか息子さんとか死後のホームズとか、もうやりたい放題。クイーン含めシャーロキアンな方々がとてもほほえましい。クイーンの文章はすごく上手いですね、ミステリのときよりこういう何気ない文章のほうがより強くそう感じました。上巻の前書きは一生忘れないと思います!
2013/12/11
kenpapa
再読。上巻よりいっそうマニア向け。興味深い作品集。
2021/12/31
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