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屠所の羊 (ハヤカワ・ミステリ文庫 4-1)

屠所の羊 (ハヤカワ・ミステリ文庫 4-1)

屠所の羊 (ハヤカワ・ミステリ文庫 4-1)

作家
A.A.フェア
田村隆一
出版社
早川書房
発売日
1976-07-01
ISBN
9784150703011
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屠所の羊 (ハヤカワ・ミステリ文庫 4-1) / 感想・レビュー

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新地学@児童書病発動中

ペリー メイスンの生みの親として有名なE・S・ガードナーが別名義で発表したユーモアミステリの快作。小柄でハンサムなドナルドと大女のバーサが初めて出会いコンビを組んで、絡み合った殺人事件の謎を調査する。この男女の凹凸コンビのやり取りがおかしい。ドナルドは頭脳明晰で行動派だが、女性に弱い。バーサはケチで傍若無人で、押しの強さだけで事件の謎を解こうとする。法律を逆手に取ったドナルドの行動によって、捜査が進展する終盤は胸のすく思いだった。自らも弁護士だった作者の法に対する考え方が透けて見えて、興味深かった。

2018/01/21

鐵太郎

ドナルド・ラムは、チビで、嘘つきです。かつて優秀な弁護士でしたが、余計な言葉が多すぎて失職しました。そののちようやく得た職が、なんと探偵社。所長は240ポンドはあろうかという老女、バーサ・クール。彼女の命令で、ラムくんはいきなり離婚訴訟事件の真っただ中に。そこで何をしたのか。 これは、ペリイ・メイスンの作家が描く全然スタイルの違うミステリ、第1巻です。出だしは歯がゆくってイラつくんですが、後半はスリリング。しかしラムくんのロマンスがなんだかリアルに思えない──時代のせいかな。

2019/01/08

ちゅっちゅちゃん

ガードナー名義のスタイリッシュなメイスン弁護士も、こちらの若いラム君も、終盤に鮮やかな推理で危機を脱するのは同じだけど、ラム君の方がいい意味で小賢しいような気がする。

2016/09/22

弾十六

★★★★☆ 1939年1月出版 クール&ラム第1話。ボスの妻とかフレッドの造形が愉快です。どちらもペリー メイスン世界には絶対出てこないキャラ。でも大ネタの法律的トリックはちょっと微妙な感じ。銃は32口径でレバー式セイフティとグリップセイフティがあり、マガジンに7発入る自動拳銃が登場(FN M1910ですね)

2017/07/01

ヨコケイ

クール&ラムの1。しまり屋で巨漢の女所長に拾われ、小男の青年が探偵になる。初仕事は汚職事件に絡み姿をくらました夫に、離婚訴訟の召喚状を渡すこと。しかし依頼人である妻もその関係者も一筋縄では行かない感じ。首尾良く見つけても、謎の男達に痛めつけられたり殺人に遭遇したり。ややや?、という風に横にズレていく終盤の展開が愉快。才気煥発なラム君が四苦八苦し、母親みたいに何でもお見通しとばかりにバーサが締める。〈人殺しをしても法律にひっかからない〉トリックとは?

2018/05/26

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