長いお別れ (ハヤカワ・ミステリ文庫 7-1)
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長いお別れ (ハヤカワ・ミステリ文庫 7-1) / 感想・レビュー
ヴェネツィア
やはりフィリップ・マーロウの魅力が本編を支えているだろう。あるいはすべてと言っていいかもしれない。思索するよりもまずは行動の人だ。そうすることによって、初めて状況が少しずつ明らかになっていくのだから。まさにタフ・ガイそのものである。作品が発表されたのは1953年だが、ここに描かれているのは'30年代~'40年頃のアメリカだ。ポール・オースターや村上春樹などチャンドラリアンが多いのもわからないではない。が、文弱な私には、それほどマーロウの良さがピンとこないのだ。英語で読まないと十分には伝わらないのだろうか。
2017/02/19
遥かなる想い
NHKでのドラマ化に伴い、再読。 読んでいると何故か懐かしい。 チャンドラーが描く男の友情は ドラマでは小雪の色香の前に 霞んだが、原作ではみずみずしさが 残る。 見てから読むと、俳優の姿が 重なって違う風景になる気がする。 妻を殺したと告白して死んだテリーの 過去とは?そして、アイリーンの 醸し出す謎は? ハードボイルドの巨匠チャンドラー の味わいを堪能できる傑作である。
2014/05/11
ハッシー
【ハードボイルド小説の金字塔】 男同士の友情を描いたミステリー。 英文学の回りくどい文章になかなか馴染めなかった。 あと、無性にギムレットが飲みたくなった。
2017/01/31
文庫フリーク@灯れ松明の火
若い娘にロールスロイスから放り出された「礼儀正しい酔っ払い」テリーを拾ったマーロウ。共に酒杯を傾ける仲になった矢先、メキシコの小さな町の飛行場まで送って欲しいと自宅を訪ねてきた酔っ払い。何も余分な事を聞かないことを条件にテリーを自動車で送るマーロウ。それが事件の発端だった。テリーの犯した妻殺人事件は、首を突っ込むこと自体面倒で金にならず、酷い目に遭うだけの探偵業失格案件。訳者の清水俊二氏が後書きに記す通り「一歩間違えばキザで嫌味になるところを崖っぷちで踏み止まって、それが大きな魅力となっている文章の→続
2018/11/16
Tetchy
この作品は今後私の人生において、ずっと心に留まり続ける作品だ。漠としているのに鮮明なイメージを残すテリー・レノックスという男。フィリップ・マーロウという男の矜持と人生哲学、生き様。最後の一文まで美文に溢れた傑作。
2008/11/22
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