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さらば愛しき女よ (ハヤカワ・ミステリ文庫 7-2)

さらば愛しき女よ (ハヤカワ・ミステリ文庫 7-2)

さらば愛しき女よ (ハヤカワ・ミステリ文庫 7-2)

作家
レイモンド・チャンドラー
清水俊二
出版社
早川書房
発売日
1976-04-01
ISBN
9784150704520
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さらば愛しき女よ (ハヤカワ・ミステリ文庫 7-2) / 感想・レビュー

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bookkeeper

★★★☆☆ 再読。刑務所を出所してかつての女を探し始めた大鹿マロイ。彼を探すのかと思いきや、強奪された希少な頸飾りを取り戻す依頼を受けるマーロウ。 別件の様に見える複数の依頼が、実は関連しているという構造がチャンドラーの持ち味なんでしょうか?怪しげな神経科医、博奕船のボスなど繋がりが細ーいところもあります。一点の曇りもない空だがヒロインの昇っていった所までは見えなかった、というラストの一文が堪らなくリリカル。題名の知名度&影響の大きさは既に文化遺産級です。この80年前のお話を読める幸せを噛みしめたい。

2019/10/01

goro@80.7

再読了。一人称で書かれているから読み手自身が想像する部分は多いと思うけど、優しい男は女に弱いねぇ。ヴェルマに心狂わせたのは何故なのか。男が放って置けない女なんだな。でもマーロウは赦せなかったからあのような場をセッティングしたんだろう。愛しいのは女で哀しいのは男だわ。

2017/07/23

Tetchy

大鹿マロイはオイラの中でずっと残っていくキャラクターだ。こういう大男の悲哀って、なんだか胸を打つなぁ。紛れもなく、傑作!

2008/11/24

まつうら

何十年かぶりに再会した大鹿マロイは、じつに愛すべきキャラクターだった。愛する女に裏切られ、8年間も刑務所にぶち込まれても、一途にその女を愛し続けた、ちょっと不器用な大男。その風貌に感傷的なものを感じてしまうのは、自分だけだろうか? 一方、我らがフィリップ・マーロウは、インディアンの用心棒にさんざん殴られ、もぐりの医師に薬を打たれてフラフラになりながらも、ピストルを片手にギャングのボスのところに乗り込んでいく。とてもタフで恰好いい。しかし、いくら酒に強いといっても、酔っ払い運転はいけないね、マーロウ君。

2022/10/18

くたくた

ハードボイルド読書会フライングスタート。ラストのマーロウとランドールの会話がもの悲しく胸に残る。これがハードボイルドか、と得心。途中、読んでいてコールを思い出す。なるほど、ロスの探偵エルヴィス・コールはマーロウの系譜だが、一人称も格好付けの気障な台詞もこちらが本家の風格。男達は皆魅力的なのに、女はみんな猫が人間に化けてるみたいなキャラ造形(笑)。チャンドラーにとっても女は猫と同じくらい不可思議な生き物だったんだろう、と思うことにする。なので、アンの描写がイマイチなのは、仕方ない。古き良き時代の男の世界。

2018/07/07

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