キラー・イン・ザ・レイン (ハヤカワ・ミステリ文庫 チ 1-7 チャンドラー短篇全集 1)
キラー・イン・ザ・レイン (ハヤカワ・ミステリ文庫 チ 1-7 チャンドラー短篇全集 1) / 感想・レビュー
キクチカ いいわけなんぞ、ござんせん
チャンドラー初期の短編集。まだマーロウは出てこないけど、マーロウになりかけのシブい探偵やギャンブラーが全部出てくる。みなカッコよく煙草をくわえる。みなカッコよく銃をあつかう。みなカッコよく一気に酒を呑む。翻訳も田口俊樹氏など、みなカッコいい翻訳。巻末は皆の大好きな原尞。なんて豪華な短編集なんだ。
2018/06/26
くさてる
ハードボイルド履修計画として初読。6つの短編が収録されている。暴力とミステリ的な仕掛けが錯綜していて、どれも読ませるけれど、一気に読むとキャラクターの把握が難しくなってしまう印象。ところどころにチャンドラーらしいしゃれた台詞や凝った描写があって、それを拾うのも面白かったです。
2019/09/28
tokko
短編とはいえ一編を一気に読みきらずにチビチビ読んでいたら、登場人物が頭の中で錯綜してしまった。「これ誰だっけ?」のまま終わった短編もあり、これは時間のあるときに一編をノンストップで読むべきだと思った。でもマーロウらしいクールでタフなかっこよさは十分堪能できた。「…去年のクリスマスみたいに死んでいる…」なんてもはやマーロウのセリフとしか思えないでしょう。
2018/10/07
sakadonohito
初めて読んだチャンドラー作品。フィリップ・マーロウのプロトタイプのようなハードボイルドキャラクターが登場する。銃の国アメリカらしく、すぐ銃で人死が出る。多分雰囲気を楽しむ作品。
2022/07/04
Tetchy
もともと創元推理文庫版の短編集を揃えていたが本邦初収録作があるということでまんまと早川の策略に嵌ってしまった(爆)。再読してやはり面白いと感じたのは「ネヴァダ・ガス」。全ての短編に共通するのはその流れるようなストーリー展開でどのような着地に落ち着くのか全く先が読めないことだ。しかし最後はきちんと収まり、読後なかなか練られたストーリーだと感心する。読みながら物語と設定が説明なしにするすると入ってくるのだから、やはりチャンドラー、巧い、巧すぎる。
2010/01/11
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