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リトル・シスター (ハヤカワ・ミステリ文庫 チ 1-13)

リトル・シスター (ハヤカワ・ミステリ文庫 チ 1-13)

リトル・シスター (ハヤカワ・ミステリ文庫 チ 1-13)

作家
レイモンド・チャンドラー
Raymond Chandler
村上春樹
出版社
早川書房
発売日
2012-08-07
ISBN
9784150704636
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リトル・シスター (ハヤカワ・ミステリ文庫 チ 1-13) / 感想・レビュー

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セウテス

【私立探偵フィリップ・マーロウ】シリーズ第5弾〔再読〕。ハリウッドを舞台にしたくて、わざわざ書いた様な作品。マーロウの依頼者は、20ドルしか出せないと言う田舎の時代遅れの娘に見えた。しかし、彼女は演技をしているのではないのか、気になったマーロウは依頼を受ける。作者が映画の仕事をしていた頃だろうか、映画界の話はリアルだと思う。だが、ハードボイルドだろうがミステリとしては、何も響くものが無い。整合性は有るのだろうかと思えるストーリーに、ハラハラする緊張感を感じない。シリーズの中の一休み、という所かも知れない。

2022/04/10

ムッネニーク

95冊目『リトル・シスター』(2012年8月、レイモンド・チャンドラー 著、村上春樹 訳、早川書房) 私立探偵フィリップ・マーロウシリーズの長編第5作目。初出版は1949年。訳者も後書きで書いているように、物語は非常にわかりづらくストーリーラインも出鱈目。結局誰が誰を殺したんだかよくわからない。しかし、やはりマーロウシリーズには時代を超越する強靭なキャラクター性があり、読み終わったあとは自分がマーロウになったような気分になれる。 「すべて愛のなせることだったの」

2021/12/12

キムチ

半世紀ぶりのチャンドラー。WW2終結まなしのハリウッド。当然ながら、光と影が交錯するようなグレーの空気感が漂っている。原題「かわいい女」が当題になったのは納得・・田舎っぽい感じながら20ドル分の愛を失踪した兄捜査に思いを込めるオーファメイの直向さ。それをほっておけぬマーロウがそう感じたのか。20C半ばの米は誰しもが喰う為に必死の日々。女優と言えども足元に火がついている。メイヴィス・ドロレス共に罪はあれども切々たる心情が痛い。後半判明するもう一人の身内・・姉。その事情は後書きで。全体通じてプロットの複雑さ

2023/08/12

サンタマリア

面白かった。マーロウがいきいきとしていた。話の流れはイマイチ分からんかったけど面白かった。チャンドラーにそういうのは求めてないのでいいけど笑。シニカルな語りはアイスピックに劣らない鋭さを持っており、緻密な描写は火薬の匂い以上に何が起こったのかを明瞭にしていた。数ページしか登場しない謎の刑事もなんか良かった。

2022/05/07

kinnov

マーロウのシリーズの中で、一、二を争う好きな作品。村上春樹訳は初読。『かわいい女』と『リトル・シスター』のニュアンスの違いが面白い。登場する3人+1人(オレンジの女王)それぞれが魅力的で「かわいい」注)キュートの可愛いではない。マーロウの混乱ぶりとやさぐれぶりも、他の作品には無い魅力で、ハリウッドの夜の空気にまで文句を付ける様子には毎回苦笑する。名作ではないかもしれないが、私にとっては、チャンドラーの描く人の生活、都会に暮らす男女の騎士の物語として、個性的に輝く小さく愛しい傑作だ。

2021/03/15

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