フィリップ・マーロウの教える生き方 (ハヤカワ・ミステリ文庫 チ 1-18)
フィリップ・マーロウの教える生き方 (ハヤカワ・ミステリ文庫 チ 1-18) / 感想・レビュー
ムッネニーク
123冊目『フィリップ・マーロウの教える生き方』(レイモンド・チャンドラー 著、マーティン・アッシャー 編、村上春樹 訳、2022年2月、早川書房) チャンドラーの生み出した傑作探偵小説『フィリップ・マーロウ』シリーズから名言を蒐集し、カテゴリごとに配置した語録。ついつい口に出して言いたくなるカッチョいい名文の数々が並ぶ。 オタク趣味全開な一冊なのだが、これは村上自らが出版社に持ちかけ翻訳を行ったもの。大作家にも可愛らしいところがあるのね。 〈時が足音を忍ばせ、唇に指を当てて、しずしずと過ぎていった〉
2024/09/21
つーこ
チャンドラー作品を読んで、素敵な言葉にあふれていて感動したけど、こうやってまとめられると違う気がするのは何故?物語の中に散りばめられていて、情景や、マーロウやその他の登場人物のセリフとなるので魅力的に見えるのかも。メロンパンの頭だけの詰め合わせよりメロンパンとして食べた方がより美味しく感じるのと一緒だね。
2022/06/24
kei-zu
「犯罪は病気そのものじゃない。ただの症状なんだ」。ハードボイルドの名著からの引用集。この歳になって読むと、引用される書籍を夢中になって読んだ10代後半から20代の頃が思い出されます。 懐かしさの反面、改めて鼓舞される思いがあるのは、引用される各書が名著であるからでしょう。 今の仕事に転職して不安が大きい中、同時に出先機関から赴任してきた同僚と交わしたマーロウ談がどれだけ支えになったことか。 この春、その同僚が課長に昇進したので、読み終えた本書をプレゼントしました(^^
2023/04/25
くさてる
フィリップ・マーロウの作中の言葉をテーマ別に収録したアフォリズム集のようなもの。悪くはないのだけど、こう細切れに出されると、丸ごと一冊読んだ方が良いよねという気になってしまう。もっとも丸ごと読んだときには見過ごしやすい短い語句を拾う面白さもあるのかもしれない。村上春樹の訳者あとがきにもあるように、きわめて趣味的な一冊だと思います。
2022/08/03
Alexander
チャンドラーの名作小説に登場する、フィリップ・マーロウの名言集。村上春樹訳。読みやすい文章、たくさんの空白のおかげであっという間に読み終わる。こんな空白の多い文庫、ひさしぶりに読みました。なかなかご商売が上手いようで。この情報量なら原文と昔の訳も読みたかったなあ。
2022/03/27
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