人の死に行く道 (ハヤカワ・ミステリ文庫 8-6)
人の死に行く道 (ハヤカワ・ミステリ文庫 8-6) / 感想・レビュー
セウテス
【探偵リュウ・アーチャー】シリーズ第3弾〔再読〕。アーチャーは行方不明を娘を捜して欲しいと、その母親から依頼される。娘は看護師であり、マフィアの男が病院に入院した後、一緒に居なくなっていた。アーチャーは男を追ってマフィアを辿るが、その頃娘と一緒に消えた男は死体となって、警察に発見されていた。連続殺人やその動機と、ミステリとしても頭を使えた事は楽しめる。娘を純真な子供のままと闇雲に信じる母親、そしてどんな結末も神の助けだと信じる、その先に在るものは何だろうか。誰も幸せにならない、それが見えてしまうのは辛い。
2022/04/23
藤月はな(灯れ松明の火)
過保護な母親から失踪した娘の行方を捜索することを依頼されたアーチャー。ところが共に失踪したギャングの死体が発見されて・・・。真相はとてつもなく、エグくて腹が立たずにはいられないものでした。マリオ(泣)しかし、探偵としての矜持を曲げない一方で一人の人間として、翻弄されるしかなかった弱き者のために奔走し、秘すアーチャーの素敵さに救われます。しかし、訳が現在から読むと寒すぎるのがなぜか、笑えます^^;
2013/11/08
koo
リュウアーチャーシリーズ第3作、記憶よりもアーチャーが軽口で暴力的なのが新鮮でした。美女、ギャング、○人もの殺人もあり中期以降に比べて通俗ハードボイルドに近い印象。でもこの作品でも本格との融合は見られていて終盤は後の傑作群を彷彿とさせる展開もあり作品構成はイメージ通りでした。アーチャーの聞き込みの為登場人物表に登場しない登場人物の多さは相変わらずでしたね、アイウエオ順で全員載せて欲しいと以前思ったのを思い出しました(笑)未読のロスマクを読み進めたいですがマイケルZリューインの再読もしたくなりました(笑)
2022/08/15
まぶぜたろう
初読。台詞が荒っぽく、お色気描写、アクションも豊富で、いかにも当時のハードボイルド。アーチャーが「ねぇちゃん」とか言うんでびっくりした。■しかしプロットは複雑(かつ退屈ではあるのだが)だし、ロス・マクならではの厭世的な描写は既にこの頃から素晴らしい。後年のロス・マクのように上流社会ではなく、安手のモーテルや砂漠の中の一軒家、猥雑な下町を舞台とする、どこかエキゾティックな、安っぽい魅力がある。ラストシーンはちょっと「さむけ」を思い出させるほど鮮烈だった。(○○○●●)
2021/09/07
ホームズ
面白かった(笑)後半になって色んな出来事がつながって事件の真相があらわれてくるのが面白いですね。アーチャーが弱い立場の人間にたって動く感じも少し出ていたし(笑)
2012/05/07
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