レイクサイド・ストーリー (ハヤカワ・ミステリ文庫 104-2)
レイクサイド・ストーリー (ハヤカワ・ミステリ文庫 104-2) / 感想・レビュー
セウテス
V.I.シリーズ第2弾。いとこのブーム・ブームが、五大湖の埠頭近くで浮かんでいるのが発見される。彼の遺言執行者であるヴィクが彼のマンションの整理を始めると、何者かが部屋に押し入り夜警を殺害する事件が起こる。いとこは何故死んだのか、という謎を推理していくサスペンス。シリーズの特徴でもある毎回違う業界をテーマに、丁寧な取材を感じる作品。今回は五大湖の海運業界と、穀物産業の内幕にメスを入れていく。登場人物が多いのだが、人物の描き分けが上手い作家だと思う。ただ女性が探偵をする面白さ、男性では出来ない特徴は欲しい。
2019/04/01
Rosemary*
女性探偵、V・Iウォーショースキー(ヴィック)シリーズ第2作目。今回は、五大湖の海運業界を舞台に、愛すべきいとこであり、ホッケーの花形選手であったブーム・ブームの不可解な死を発端に渦巻く陰謀を突き止めていきます。相変わらず、暴力や権力に屈せず命を狙われながらも体当たりで突き進む姿は男前とも言える。ただ、時折垣間見れる探偵と一人の人間としてのギャップも中々新鮮である。登場人物が多く出てきますが人物描写もとても上手く、魅力充分です。
2014/07/31
nemuro
市立富良野図書館から借りた一冊。結構苦戦して、おそらく3度ほど延長しての読了。本文で402ページは必ずしも厚くはないのだが、1ページ内の活字がビッシリ詰まっているような気もする。物は試しと数えてみたら、「19行43段」。たまたま今読んでいる『町でいちばんの美女』(チャールズ・ブコウスキー/青野聰・訳/新潮文庫)で「16行38段」。そうか、やっぱり。それはそれとして、中身が濃くて、実に読み応えのある作品だった。さて、図書館にあるのはここまで。『センチメンタル・シカゴ』以降、初期作品って書店にあるんだろうか。
2018/12/17
寧々子
勝手がわからない業界でもお構いなしに、強引に調査を進めていくから凄い! かなり男勝りな印象を受けるけど、服装の描写からは女らしさも感じられるヴィクってカッコイイなぁ~♪ 今回も何度も危ない目に遭遇するヴィク。 怪我を負いながらも動き回ろうとするヴィクと、友人だからこそヴィクの取り扱いかたを心得ている友人のロティとのやり取りが良かった! ヴィクの亡き父の友人だったマロリー警部補をはじめ、警察はもうちょっとヴィクの意見を参考にするべきよね。 貨物船の描写とか想像がつかないぶん、細かな描写が逆に苦痛だった。
2016/05/11
Masa
読了。2作目にしてかなり面白くなった。というかめちゃくちゃ面白かった! ストーリー、キャラクタ、どれも秀逸。山本さんの訳も読みやすい。自分が3歳のときに翻訳刊行されたと思うとなんか不思議。32年間、こんな面白い物語に出会わなかったなんて! ヴィク、どうかこんなぼくを抱いてくれ!
2019/01/15
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