予告殺人 (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)
予告殺人 (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫) / 感想・レビュー
W-G
マープルのシリーズにしてはトリッキーな一冊。メインの仕掛けの絡みもあって、前半は奥歯に物の挟まったような会話ややり取りが続き、ピンとこない人にとってはものすごく退屈な可能性がある。最初の殺人はすぐに起こるものの、次の死者が出るまでがその調子で、導入部の雰囲気の良さが減じられている。ただ、最後まで読むと、ちゃんと「読んでよかった」となる。乱歩などは高く評価しているらしいが、視点が変わればガラッと評価が変わるタイプの作品。解決編の前に出てくるマープルのメモ書きは、話を盛り上げるための無理くりだと思う。
2018/01/29
雅
新聞に殺人予告が載せられた事で始まる。二転三転するスリリングな展開に切ないラスト。時間はかかったけど楽しく読めた。
2019/12/19
MICK KICHI
<マンスリー・クリステイー> 冒頭の有名な掴みの面白さと期待感、そして... これまで星五つクラスの作品を読み続けてくると、冗長さと薄っぺらさで肩透かしをつかされる感じ。クリステイーの醍醐味は人間心理の秀逸な描写にある事に改めて納得。単なる謎解きとしては面白い部類なのかなと思うが、読んでいて背筋が凍り、溜息がつかざるを得ないあの「アガサ感」がここには無い。この作品に関してはブラックさがもっとあってもいいのかな。せめて「ABC」ぐらい...。善良さが起こす悪意が中途半端なのかもしれない...。
2019/03/21
yu
Kindleにて読了。ドラマ化ということで、ドラマ見た後に読了しました。なので、犯人バレバレで。まぁ、何となくこれは予想つく結末だったかな。ドラマは、大地真央さんの化けの皮がはがれた時の表情が凄まじかった。さすが大女優さん。
2019/04/15
セウテス
【ミス・マープル】シリーズ第4弾〔再読〕。新聞の広告に、殺人の日時と場所が載せられる。人々はゲームでも行われるのかと、予告された屋敷に期待して集まった。しかし予定時刻、電灯が消えた真っ暗な部屋の中に、銃声が響き男の死体が残される。警察が乗り出し捜査をするも一向に犯人は解らず、偶々この地を訪れていたミス・マープルが真相を暴く。たいへん魅力的な謎と、犯罪のスタートは衝撃的で、アッという間に物語にのめり込むのだが、そこからが長くはないか。何気ない会話の中に伏線が隠れているのだが、マープルである良さが分からない。
2020/05/29
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