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天使と嘘 下 (ハヤカワ・ミステリ文庫)

天使と嘘 下 (ハヤカワ・ミステリ文庫)

天使と嘘 下 (ハヤカワ・ミステリ文庫)

作家
マイケル ロボサム
越前敏弥
出版社
早川書房
発売日
2021-06-16
ISBN
9784151832543
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天使と嘘 下 (ハヤカワ・ミステリ文庫) / 感想・レビュー

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アン

スケート選手ジョディの殺害事件の捜査は、足どりを追うと彼女が様々な秘密を抱えていたことが判明し、嘘を見抜く能力を持つ少女イーヴィも巻き込まれ…。事件の真相は解明されますが、やるせ無く痛ましいほど。原題は『Good Girl, Bad Girl』。少年時代に深い心の傷を負った孤独なサイラスがイーヴィを守りたいという想いがひしひしと伝わり、心を通わす場面が印象的。サイラスの家族の秘密、イーヴィが隠れ続けた理由…。ふたりの過去には謎も多く存在するよう。次作が待ち遠しいです。2020年ゴールド・ダガー受賞作。

2021/09/13

のぶ

下巻を読み終えて、上巻で殺害された、フィギアスケートのチャンピオン、ジョディの捜査は、怪しげな人物が浮かんでは消え、二転三転していた。そして優等生だと思われていたジョディの身の上にも驚くべき事実が明らかになってきた。それでも容疑者は徐々に絞り込まれ、解決が見えてくるようになる。それはサイラスとイーヴィの懸命の調査によるものだった。下巻はサスペンスに満ちていてとても面白いものだった。本作の魅力はサイラスとイーヴィのキャラクターによるところが大きかった。続編も本国では出ているようでそれにも期待。

2021/07/22

ずっきん

2019年ゴールド・ダガー。訳あり優秀な臨床心理士のサイラスと、嘘を見抜くという特殊な能力に長けた訳あり少女イーディのバディ物。イーディが活躍しまくるかと思ってたら、巻き込まれるって展開で驚いた。まあ、その分イーディのリアリティは増すんだけど。リーダビリティはあるし、キャラはガッツリ立ったんだけど、前後編とかシリーズなんかの序章といった感じ。次作の翻訳も決まってるようなので待つしかないね。GDにしてはずるい。ところで、訳あり捜査官とソーシャルスキル無しの特殊能力持ちのバディ物って、流行ってるんだろうか?

2021/07/12

ナミのママ

上巻では進展がなかったスケートチャンピオン少女の殺人事件。二転三転、被害者本人のあれこれ、周囲の近親者の事情もあきらかになっていく。臨床心理士サイラスに引き取られたイーヴィ。その危うさが大波となって本作にインパクトを与えているように感じる。上下巻を通してストーリー展開は早くない。人間関係と心理描写が丁寧で主人公たちの人物像がみえてきた。それだけに過去に何があったのか、とても気になる終わり方だった。【2019年ゴールド・ダガー賞】

2022/03/22

しゃお

スケート選手殺人の捜査は二転三転。嘘を見抜く能力をもつイーヴィがサイラスの助手となって活躍するのかと思いきや、意外にそういった場面が少ないのはサイラスが彼女の事を思い遣る気持ちが強いからでしょうし、そういった意味では非現実感が薄められて良かったかも。それにしてもイーヴィが危なかっしくて、彼女の言動にサイラスだけでなく読者も振り回されます。本作はシリーズの序章といった側面も強いですが、嘘を自然とつく生き物である人間を、サイラスとイーヴィの二人の関係性の変化を通じてどう描かれていくかも含め続編が楽しみ!

2021/07/25

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