ア-サ-・ミラ-全集 (5)
ア-サ-・ミラ-全集 (5) / 感想・レビュー
nightowl
イヴの創造からカインの印のエピソードまでを戯曲化した「世界の創造とその他の仕事」、世界恐慌下のアメリカを群像劇にした「アメリカの時計」。ミラーの題材を手広く広げようとする意志は理解しつつ、結局最後は手癖でまとめてしまう部分を感じる。前者は女性が終始世界に不調和を齎す存在として書かれていることが目に付く。喜劇調の前半はかなり意外。この路線で終始統一されたものを読みたかった。後者は折角珍しい群像劇で始まったのに、家庭の終焉描写に力を入れていてまたもや?という気持ち。
2023/04/30
mak2014
創世記に題材を得たミラーには珍しい喜劇「世界の創造とその他の仕事」と「アメリカの時計」の2編収録。「アメリカの時計」:大恐慌時代に突然、財産を失った金持階級を、その数十年ごと対比しながら描いた作品。資産の格差が広がっている現代に読むと、とても興味深い。
2014/09/09
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