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世界のハーモニー (ハヤカワ・ノヴェルズ)

世界のハーモニー (ハヤカワ・ノヴェルズ)

世界のハーモニー (ハヤカワ・ノヴェルズ)

作家
チャールズ・バクスター
田口俊樹
出版社
早川書房
発売日
1991-11-01
ISBN
9784152077318
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世界のハーモニー (ハヤカワ・ノヴェルズ) / 感想・レビュー

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kankoto

「世界のハーモニー」納められている短編は10作。 「ガーシュウィンのプレリュード第一番」 破天荒(ダメ男)ワイリーと暮らすケイト。彼女は老マダムにピアノを習っている。ある日彼女はマダムからガーシュウィンを弾くよう言われる。 ワイリーの描写もいちいち面白いが物語の終わり方にやられてしまってしばし興奮してしまった。マダムのセリフが素晴らしい。 この作品集に出てくる人達はちょっと変わっていたり、どこかダメだったり、自分の現在に満足していない人が多く、けれどそれって普通に生きている人皆にあたる事の様な気がする

2024/06/25

ベック

本書の中ではやはり表題作が一番印象的だった。頭打ちされたかつての神童と少々エキセントリックな女性との出会いと別れ。どことなくユーモラスでなんとなく奇妙で音楽の世界に心地よくひたっていると、ガツンと一発くらわされてしまった。「ホラスとマーガレットの五十二回目の結婚記念日」はボケ老人をあつかっていて秀逸。ユーモラスにそして侘しく描かれるシュールな世界。「崖」はバクスターにはめずらしくファンタジックな展開だった。妙な緊張感がある。

kawauso

読み直し。最初の話を除いて、どの話も怖い。狂気じみた人たちが出てくるからなのか。巧みな言葉で人を惹きつけて、欺き、傷つける人たちが出てくるなのか。それでも否応なく彼らに惹きつけられてしまう人たちとのコントラストが面白い。昔読んだ感想を見返したら「しあわせすぎなかったことを、一緒に喜んで下さい。退屈には優しさと慈悲があります」の一文をメモしていた。今回も同じ部分をメモしている。でも優しさとか孤独とかわかりやすいことを表現している話ではなかったのだなと、読み返して気づく。

2023/01/09

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