引き潮のとき 第5巻
引き潮のとき 第5巻 / 感想・レビュー
ゆづたろう
最初は舞台であるタトラデンの変容から連邦の趨勢まで描くのかと思ったが、実際は司政官キタがタトラデンに赴任しているわずかな期間の中で社会状況と心情について考察していく様を延々と文章化した前代未聞のSFだった。読み進めていくうちにそのしつこさが癖になる不思議な読み応え。キタのやっていることは自治世界を操作して混乱させる悪の所業なので、それを淡々と描写する架空の政治小説というよりは、かつて青春を過ごした地で昔のままに暮らす人々と自分自身の変化を実感して少年時代と訣別する苦い青春小説としての味わいが一番響いた
2015/05/25
kuma-kichi
うーん、これで終わるのかー。タトラデンが変わるまでを書かない、いきなり任期終了。確かによくある話だが、あまりにも放りっぱなしのような。
2016/02/17
elsys
なるべくしてなった結論。SFマガジンで長期連載(10年)されていた作品だけはあるが、最後はもっと壮絶に終わってほしかった。にしてもいろいろさびしすぎる終わり方だ。いろいろなぞがなぞのまま回収されていない気もするので、これで同人誌がかけてしまいそうw
2012/04/08
dada_mouse
職業柄、コンピュータとの付き合い方が面白い。
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