アルジャーノン、チャーリイ、そして私
アルジャーノン、チャーリイ、そして私 / 感想・レビュー
Roko
「アルジャーノンに花束を」を軸にして語られるダニエル・キイスの人生は、挑戦の連続でした。次のステップに進むためには、今まで自分が知らなかった世界に飛び込まなければなりません。それを怖がっていたら前進できないのです。もちろん嫌な目にもあいます。でも、楽しいこと、嬉しいことの方が多いと信じて進んできたからこそ、彼は一流の小説家になれたのでしょう。努力も、忍耐も必要だけど、一番必要だったのは勇気だったのです!
2021/02/15
那義乱丸
ねずみの解剖、アルジャーノンという名前、「キイス先生、ぼく、利口になりたい」といった少年との出会い――ダニエル・キイスの人生の中に限りなく訪れるさまざまな出会いや経験が、「アルジャーノンに花束を」という作品を創り出していく。作家というのは、自分自身に関わる全てを創作の素材として大切にしていくのだな。凄い!そして、チャーリィが生まれた瞬間と、ヒューゴー賞の授賞式の夜、キイスと一緒にトロフィーに手を伸ばしたチャーリィに、感動で震えた。ウン十年ぶりに「アルジャーノンに花束を」が読みたくなった。家探しせねば!
2018/02/02
四葉
「アルジャーノンに花束」がいかにして生まれでたのか。長い時間、キイスさんのなかで浮遊していた別々の要素が「チャーリイ」との出会いによって磁石のように一気に吸い寄せられ、ガチガチとはまっていく、名作が生まれ出るその瞬間を味わうことができるこの興奮たるやすごかった。ボツになった要素や結末のこだわりとか知れると、今の形の原作がなおさら素晴らしく感じられると同時に物を書くかたへの尊敬の念がほとばしる。あと出版したあとの権利問題とか大変なんだな…とか(^_^;)
2023/05/27
おだまん
アルジャーノンに花束を、を再読して、キイスの思いを確かめたくて。登場人物ひとりひとりのモデルがいて、プロットになるまでの過程があって。出来るべくして出来た名作なのだなぁ。
2014/06/21
lonely_jean
いちばん最初に、暗い結末はまずいから変えようと言った編集者、あの人は…大丈夫なのだろうか。腹立たしい等を通り越して、心配になってしまう。物語というものをまるでわかっていない。32歳で名作を生んだのだから著者は恵まれているが、それでも相当な紆余曲折。意志を曲げない、結局それが肝要だ。
2021/02/24
感想・レビューをもっと見る