サトリ(下) (ハヤカワ・ノヴェルズ)
サトリ(下) (ハヤカワ・ノヴェルズ) / 感想・レビュー
海猫
元ネタのシブミは未読なので、どこまで著者のオリジナルかはかりかねる作品ではあるが、すこぶる読ませるスパイ活劇。下巻に入ってから冗長な部分があり、少しテンションは下がったが、派手な見せ場が豊富で、ラストシーンが決まって見事に挽回。近々シブミの方も読んでみる。
2011/07/14
財布にジャック
中国からヴェトナムへと舞台が移り、テンポもはやくて、スラスラと読めるのは良いのですが、エンターテイメントに徹していて「シブミ」に較べるとあっさりしている印象でした。しかし、下巻ではニコライの若き日の恋の行方も見届けることが出来て、ウィンズロウに感謝です。まだまだニコライの冒険を読み足りない気分なので、もっと書いて貰えるなら、絶対読みます。
2012/04/16
Panzer Leader
これは沈着冷静な孤高の暗殺者ニコライ・ヘルの若き日の初任務のお話。だからなのかヴェトナムに潜入してからの言動はちょっと目立ちすぎ。上巻のテンションの高さを持続していれば大傑作であったろうに、なんか安っぽいアクション物になってしまったのは残念。それでもさすがウィンズロウの手に掛かれば本作も水準以上の出来。ニコのキャラは魅力的なので誰が書くにせよ、後日談があれば期待してしまう。
2017/11/04
GaGa
読み終わってみると、それなりに楽しめた。しかし本音を言うと、こちらを読んでから「シブミ」を読めばよかったかなと思った。とにかく展開が早く、話を次々に追っていく。これが最近の小説のスタイルだけども、この「サトリ」という感覚を得るには「シブミ」の時と同様、主人公が立ち止まることが必要な気がする。もう少しじっくりと読ませる部分が欲を言えば欲しかったなあ。
2011/12/09
ケイ
後半は舞台がかわってどんどん西南へ。その旅が一筋縄ではいかないのがなかなか面白い。インドシナ情勢にもう少し知識があればもっと楽しめたと思う。中国やインドシナの登場人物が非常に魅力的なのに比べ、アメリカの幹部3人のつまらないこと。ウンズロウ自身がアメリカ人なので、エキゾチックなものにより魅力を感じるのだろうか。「シブミ」を読んで、ニコライの元々の人物像を知りたい。
2011/11/24
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