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存在感のある人:アーサー・ミラー短篇小説集

存在感のある人:アーサー・ミラー短篇小説集

存在感のある人:アーサー・ミラー短篇小説集

作家
アーサー・ミラー
上岡伸雄
出版社
早川書房
発売日
2017-01-24
ISBN
9784152096654
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存在感のある人:アーサー・ミラー短篇小説集 / 感想・レビュー

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短中編六篇。思わぬ拾い物(アーサーミラーを拾い物扱い)だった。晩年の作品だがその若々しさに目を見張る。里犬を見に行った少年に期せず沸き起こる性欲と嘘「ブルドッグ」。ヒトラーの前で踊らねばならなくなったユダヤの娘「パフォーマンス」。30年前に出会った破天荒な米国人を探してハイチを再訪する「テレピン油蒸留所」。妻との思い出のビーチでsexする男女を見る「存在感のある人」G・オーウェルの「象を射つ」あたりと記述対象との距離感が似ているように感じたが、時にアーサー翁の筆先から迸る性の残滓が異様な印象すら与える。 

2020/11/08

kankoto

最初の「ブルドック」を読んで久々に衝撃を受けてその曖昧なうまく表すことの出来ない心理状態と言うか感情と言うかこんなにうまく表現されていることに驚かされた。それはどの作品についてもそうだし、単純に割り切れない気持ちがじわーっと伝わってきてしびれました。郷愁と諦念感、作者が85歳過ぎてから書き上げられた作品らしいけれど涼やかさとみずみずしさもある。そしてだからこそなのか記憶のなかの輝きのようなものがある。 風景とか状況とかもいいし、物凄く好きな世界。読み返してまた味わいたい。

2017/03/15

ぺったらぺたら子 

米文学に全く無知な私は全盛期の村上春樹みたいと何度も思ったり。文体は似ていないが。多分事件の起こり方と事件や他者との距離感が似ているのでは。

2017/07/16

Tomoko.H

『パフォーマンス』ヒトラーの面前で演技し、絶讃されたのが人生最高の瞬間?だったユダヤ人ダンサーの話。『テレビン油蒸留所』理想に燃えて無茶な工場を始めた彼等は、もういない。妻も、工場も…。なんとも言えない感慨があるこの二つは、まあまあ。あとのは、拙くはないけど感心しない。こういうテーマに興味ない私には合わない。

2019/09/12

きりぱい

何をどう間違ったか、ヒットラーの前で踊り、気に入られ破格の待遇を与えられようとするユダヤ人のタップダンサー。え!怖い、バレたらどうなるの・・と気をもませる「パフォーマンス」がちょっと面白い。

2017/04/22

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