アーダ〔新訳版〕 上
アーダ〔新訳版〕 上 / 感想・レビュー
遥かなる想い
ある家族の愛欲の歴史である。 14歳のヴァンが恋した少女アーダ… ひどく 奔放で 大胆である。 官能的だが、正直 単調な二人の人生に 何が起こるのだろうか?下巻に期待。
2018/06/08
優希
大胆に愛欲と官能の世界が広がっていました。散りばめられたエロスに、閑散とした世界が潤いを与えられているような気すらします。浮世離れしたような愛の世界に浸る贅沢さ。男女の危うい世界はまだ続きます。下巻も読みます。
2018/09/14
NAO
SF的舞台設定も奇抜なら、アーダとヴァンの関係もなんとも奇抜。正直、ナボコフの思いの強さは感じられても、ついていけていない。下巻も頑張って読みます。
2020/07/12
syaori
ナボコフは革命で祖国を失った作家ですが、この世界を作り上げたのはその望郷の思いなのでしょうか。欧州を除くユーラシアをタタールが支配し、米国の一部として存在するロシア。その豪勢な領地で出会うヴァンとアーダが美しい自然や蝶、淫らな蘭を背景に愛し合う様は、ダフニスとクロエよりも少し汚らわしく官能的で、その幸福感と多用される言葉遊びに眩暈がするよう。成長した彼らが何度も立ち返るこの最初の夏。馬車での最初の接触、蜂、燃える納屋の夜…。これは90歳のヴァンが書いているのだけれど、ヴァン、これからあなたたちどうなるの?
2018/02/05
吟遊
冒頭から笑わせてくれるアンナ・カレーニナのパロディ。密な文章がときどき言葉遣いを逸脱させながら続く。見事だ、と思う。アーダ or アーダー(愛欲)というタイトルなのだが、少年少女の情事が続き、ナボコフらしい秘密めいた物語。
2017/12/27
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