嘘と正典
嘘と正典 / 感想・レビュー
starbro
第162回 直木賞受賞作候補作、漸くコンプリートです。(5/5)小川 哲、初読です。表紙は誰かと思いきや、マルクスだったんですね。本書は、SF中心のバラエティに富んだ短編集でした。オススメは『魔術師』&『最後の不良』&『噓と正典 』です。 https://www.shosetsu-maru.com/storybox/interview/78
2020/09/04
bunmei
第162回直木賞候補作品。初読みの作家さんでしたが、歴史や科学の豊富な専門的な知識を駆使し、かなりマニアックで幅広い題材が印象的な6編を描いています。各作品において、タイムトラベルや時の流れといったSF的な『時間』をテーマにしており、その為やや物語の流れの繋がりを理解するのが難しい部分はあります。しかし、読み終わると、その壮大な時のドラマに感嘆します。特に【嘘の正典】は、冷戦時代の遺物とも言えるCIA対KGBの構図の中に、思想や科学的な裏付けも加わり、直木賞候補に相応しい、読み応えある作品でした。
2019/12/29
楽
2019年。翌年の直木賞の候補作。初読みの作家さんで『ゲームの王国』は未読。みなさんの感想を拝見すると賛否分かれるようで、私も最初の「魔術師」はよくわからず。SFでもありミステリでもある。どの短編も読みやすいが、一度読んだだけではオチが理解できず、読み直しを余儀なくされることも。どれも面白いのだが、表題作「嘘と正典」は素晴らしい。これだけでも読む価値がある。モチーフは目新しいものではないが設定が巧い。これは読み直しなしで理解できた。その他の短編はコメントで。
2022/09/23
うっちー
直木賞候補納得。この作者は独特の世界観があります
2020/02/23
遥かなる想い
SFの短編集だが、意表を突いた展開が多く、どう転ぶのかスリルがあって 面白い。 SF的な色彩は薄く、 気のせいか 父と息子の物語が多いのは 著者の嗜好なのだろうか…正直 多彩なテーマが 逆に 読んでいて きつい。 父を想う息子の心境が 心に残る…そんな印象の短編集だった。
2021/06/03
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